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ナチスによる悲劇を「繰り返すわけにいかない」...イスラエル大使が語った、イラン攻撃の狙いと成果

2025年6月25日(水)18時45分
山田敏弘(国際ジャーナリスト)

そしてヨルダン川西岸からも同時に攻撃が起こるでしょう。最終的には、イスラエル国家の廃墟の上に、ユダヤ人のいないパレスチナのイスラム教の国家を建設することを目的としている。

北朝鮮を見てください。2006年10月、北朝鮮は核実験を行いました。それ以来、誰も北朝鮮に手を出せません。そうです、国連安保理決議もあり、非難もあり、協議もありましたが、北朝鮮には何もできない。

北朝鮮は日本を脅し、韓国を脅す。核兵器を持っているから誰も彼らに触れられないのです。北朝鮮で起こったことは間違いであり、我々はこの過ちを繰り返すつもりはありません。これはイスラエルにとって、自衛行動なのです。

──この紛争は今後、尾を引くと予想するか。

イスラエルは、イランがいかなる脅威ももたらさないと理解するまで、必要なことは何でもするつもりです。自由世界のためでもあり、私たちは日本やアメリカなど自由世界のために戦っているのです。

イランはこれらの長距離ミサイルを、イスラエル(約1700キロメートル、西側)だけでなく、ヨーロッパ、パリやロンドン、そしてニューヨーク、米国にも届くように開発していました。なぜか? 彼らは極端なイスラム革命を世界に共有すべく、ミサイルで自由世界を常に脅してきたのです。

G7の声明を見てください。イランは決して核兵器を持ってはならないと明確に述べ、イランが中東の唯一かつ主要な不安定化要因であり、テロを扇動していると述べています。日本も賛同してくれ、感謝したいです。イスラエルの自衛、イランへの核兵器不拡散の認識、そしてイランの不安定化要因、つまり反テロリズムの阻止です。これは非常に重要です。

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