コラム

脆弱なダイヤルアップ回線からの投稿が話題に...インドの青年が、英諜報機関の頂点に立つまで

2025年12月05日(金)16時54分
サイバーセキュリティ専門家のプロフィール

写真はイメージです Gorodenkoff/Shutterstock

<英MI6(秘密情報部)で、サイバーインテリジェンスと対テロ部門の責任者を務め、退任後はサイバーセキュリティ会社を創業した筆者のこれまでを紹介>

現在、日本のサイバーセキュリティ業界における大きな課題のひとつは、人材不足だ。経済産業省によれば、「我が国においてサイバーセキュリティ人材が不足しているとの声は多く、国内で約11万人不足しているとの民間調査結果もあります」という。

この連載ではこれまで、主にサイバーセキュリティの動向と対策について紹介してきた。現在、筆者は世界各地の政府関係機関や企業などが導入するセキュリティ対策を提供するサイファーマ社を運営しているが、本稿では、そもそも筆者がどのようにしてサイバーセキュリティの世界に飛びこんだのかを紹介したい。

多くの人に、サイバーセキュリティや安全保障に関わる業界に興味を持ってもらう参考となれば幸いである。

1999年から2000年にかけて、筆者は19歳の誕生日にコンピュータサイエンスの学位を手にインドの大学を卒業した。当時のインドはまだほとんどがダイヤルアップ回線で、「ファイアウォール」という言葉はエキゾチックな響きを持ち、インターネットは巨大で監視の行き届かない遊び場のように感じられた。筆者はその週のうちに、インドの大手グローバル・システムインテグレーター(SIer)に入社した。だが半年後にはすでに仕事に退屈していた。

プロフィール

クマル・リテシュ

Kumar Ritesh イギリスのMI6(秘密情報部)で、サイバーインテリジェンスと対テロ部門の責任者として、サイバー戦の最前線で勤務。IBM研究所やコンサル会社PwCを経て、世界最大の鉱業会社BHPのサイバーセキュリティ最高責任者(CISO)を歴任。現在は、シンガポールに拠点を置くサイバーセキュリティ会社CYFIRMA(サイファーマ)の創設者兼CEOで、日本(東京都千代田区)、APAC(アジア太平洋)、EMEA(欧州・中東・アフリカ)、アメリカでビジネスを展開している。公共部門と民間部門の両方で深いサイバーセキュリティの専門知識をもち、日本のサイバーセキュリティ環境の強化を目標のひとつに掲げている。
twitter.com/riteshcyber

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