米女子刑務所で「全裸検査」を看守が撮影...「屈辱」「私だって人間」、受刑者たちの告発【独占取材】

EXCLUSIVE: Women Allegedly Filmed Nude By Guards While in Prison Speak Out

2025年6月14日(土)18時47分
ニック・モードワネック

MDOCは今年3月24日に新たな方針を発表しており、そこには「職務上、ボディカメラを装着する職員は、この方針指令に記されたガイドラインを遵守しなければならない」と明記されている。この新方針は、全裸検査の際の録画を明確に禁止している。

しかし、受刑者たちが被害を訴えている当時の方針では録画は許可されており、この刑務所は全米で唯一、受刑者が裸になる状況でも意図的にカメラを作動させ続ける施設だった。5週間以上にわたる強い反対運動を受け、方針の見直しが行われた。

原告側弁護士によれば、刑務官らは現在、全裸検査時の録画こそやめたものの、出産、シャワーやトイレの巡回については、依然として録画を続けているという。

現在、全裸検査の様子を映像で記録する方針を定めているのは、全米でミシガン州のみとされる。訴訟を担当する弁護士らは、この方針が連邦法である「刑務所内性暴力撲滅法(PREA)」の精神に反していると主張する。

PREAには、「受刑者に対するあらゆる形態の性的虐待およびセクハラを排除するゼロ・トレランス(容認ゼロ)の原則」が明記されており、その中には「ボイユリズム(のぞき行為)」に関する具体的な文言も含まれている。具体的には、職務と無関係に「トイレ使用中の受刑者をのぞく」「臀部、性器、胸部の露出を強いる」「全裸または排泄中の受刑者の画像を撮影する」などが例示されており、これらはすべて明確に禁止されている行為だ。

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