中露蜜月どこが? 中国の「極東併合」を恐れるロシア内部文書
Maps Show Russian Territory China Could Annex Amid FSB 'Suspicion'
文書には作成した日付が記載されていないが、2023年末〜2024年はじめに作成されたものとみられる。これまで公になっていないFSBのある部門は、この文書の中で中国を「敵」と呼び、ロシアの国家安全保障に対する深刻な脅威と位置づけている。
この内部文書は、ロシアが約4200キロに及ぶ長い国境を接する中国に対して根深い不信感を抱いていること、そして中国の国粋主義者たちが長年、ロシアが現在のウラジオストクを含む広大な領土を獲得した19世紀の条約に不満を抱き続けていることを浮き彫りにしている。
極東の要衝である港湾都市ウラジオストクは1860年に清とロシア帝国の間で結ばれた北京条約によってロシアに割譲された。この条約により、中国とロシアはアムール川とウスリー川に沿って国境を画定した。
FSBによれば、中国は極東ロシアについての歴史的な主張に説得力を持たせるために、この地域に残る「古代中国民族」の痕跡を調査してきたという。
2023年には中国自然資源省がウラジオストクを含む8つの都市について、地図上の表記を中国名に改めるよう義務づけた。
FSBの内部文書はまた、中国が自国の主張を正当化するために、ロシア極東地域で世論工作を試みている可能性を示唆している。