最新記事
韓国

韓国新大統領にイ・ジェミョンが就任 初日の執務室で見たのはまさかの......

2025年6月4日(水)21時35分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
イ・ジェミョン大統領とキム・ヘギョン夫人

第21代大統領に就任したイ・ジェミョン大統領とファーストレディとなったキム・ヘギョン夫人 Lee Jin-man / REUTERS

<就任の喜びもつかの間、イ大統領は厳しい現実に直面した......>

6月4日、午前6時21分。中央選挙管理委員会の儀杖が打ち下ろされたその瞬間、イ・ジェミョン(李在明)は第21代大韓民国大統領としての任期を正式に開始した。

これは通常とは大きく異なる就任だった。イ大統領は、ユン・ソンニョル(尹錫悦)前大統領が罷免されたことに伴う憲政史上2度目の補欠選挙で勝利した。そのため選挙結果が確定した瞬間から任期が始まるという異例の事態に直面した。通常あるはずの引継ぎ委員会は設置されず、政権交代の準備期間も与えられないまま、事実上「即日就任」という形で国政を担うこととなった。

このような背景のもと、イ大統領はこの一日をフルに活用して、軍事、経済、安全保障、そして統治体制に至るまで、さまざまな指示を打ち出していった。

夜明けとともに始まった任期

イ大統領の任期は、選挙管理委員会が当選を確定した瞬間に始まった。通常の任期開始が「午前0時」であるのに対し、今回は「当選確定=任期開始」となる異例のケースである。

午前7時すぎには、民主党のパク・サンテ(朴賛大)院内代表を通じて当選証が正式に交付された。続いて午前8時ごろ、イ大統領は自宅で国防部のキム・ミョンス(金明洙)合同参謀本部議長から軍統帥権の移譲報告を受けた。報告を受けた大統領は、「軍の任務に対する忠誠を信じる」と述べ、昨年12月の非常戒厳事態を念頭に「不当な命令に対する抑制的対応を評価する」と語った。

投資
「FXで長期投資」という投資の新たな選択肢 トライオートFX「世界通貨セレクト」とは?
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米韓首脳が初の電話協議、関税合意に向け取り組みへ 

ビジネス

ECB当局者、インフレ見通しで二分 過度な低下に警

ワールド

独首相、米と自動車関税の相互免除提唱 トランプ氏と

ワールド

トランプ氏、マスク氏との電話会談「興味なし」 6日
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:韓国新大統領
特集:韓国新大統領
2025年6月10日号(6/ 3発売)

出直し大統領選を制する李在明。「政策なきポピュリスト」の多難な前途

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    50歳を過ぎた女は「全員おばあさん」?...これこそが、今どきの高齢女性の姿
  • 2
    脳内スイッチを入れる「ドーパミン習慣」とは?...「朝の1杯」と「心地よい運動」の使い方
  • 3
    猫に育てられたピットブルが「完全に猫化」...ネット騒然の「食パン座り」
  • 4
    日本の女子を追い込む、自分は「太り過ぎ」という歪…
  • 5
    壁に「巨大な穴」が...ペットカメラが記録した「犯行…
  • 6
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 7
    ガザに向かうグレタ・トゥーンベリの支援船から救難…
  • 8
    プールサイドで食事中の女性の背後...忍び寄る「恐ろ…
  • 9
    ウーバーは絶体絶命か...テスラの自動運転「ロボタク…
  • 10
    日本に迫る「ゼロパンダ」の未来...中国はもう貸さ…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 3
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシストの特徴...その見分け方とは?
  • 4
    ペットの居場所に服を置いたら「黄色い点々」がびっ…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    日本の女子を追い込む、自分は「太り過ぎ」という歪…
  • 7
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が…
  • 8
    猫に育てられたピットブルが「完全に猫化」...ネット…
  • 9
    ウクライナが「真珠湾攻撃」決行!ロシア国内に運び…
  • 10
    「ホットヨガ」は本当に健康的なのか?...医師らが語…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 7
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 8
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 9
    ペットの居場所に服を置いたら「黄色い点々」がびっ…
  • 10
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中