最新記事
アメリカ

トランプ3選の恐るべき抜け穴とアメリカの終わり

Donald Trump Third Term Would Throw Country 'Into Chaos'—Lawyer

2025年4月2日(水)17時45分
ショーン・オドリスコル
トランプ

憲法で禁じられている3選にも「方法はある」というトランプの考えは?(3月31日、ホワイトハウス) REUTERS/Leah Millis

<トランプが「方法はある」と匂わす恐るべきやり口とは>

ある弁護士は本誌の取材に対して、ドナルド・トランプが大統領として3選を目指せば、合衆国憲法は危機に陥ると語った。

トランプは3月30日、NBCニュースの電話インタビューで、3期目まで任期を延長する方法もあると述べ、「これは冗談ではなく真面目な話だ」と付け加えた。


 

合衆国憲法修正第22条では、2期を超えて大統領を務めることが禁じられている。もし3期目を務めようとすれば、大きな政情不安をもたらす可能性がある。

トランプはNBCのインタビューで、3期目の可能性についてこう語った。「多くの人が私にやってほしいと言っている。私は基本的に、先は長いと伝えている。この政権はまだ始まったばかりだ」「いまの仕事に集中している」

3期目を望むかと問われると、「私は働くのが好きだ」と答えた。「だが、それを考えるのはまだ早すぎる」

そして「そうする方法もある」と付け加えた。

元連邦検察官のニーマ・ラフマニは本誌に対して、このような動きは大きな政治不安を引き起こしかねないと語った。

「憲法を改正するためには、上下両院の3分の2以上の賛成か、4分の3以上の州の批准が必要で、トランプにそんな票はない。保守的な最高裁でさえ、3選禁止を維持すると思う」

「もし無理を通せば、憲法は危機に陥り国は混乱する。もちろん、トランプはこれまで平気で法の限界を試したり無視したりしてきた。しかし3選に関しては、それを行う合法的な方法はない」

試写会
『クィア/Queer』 ニューズウィーク日本版独占試写会 45名様ご招待
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米長官、印・パキスタンに緊張緩和要請 カシミール襲

ビジネス

日経平均は続伸で寄り付く、米株の底堅さ好感 大手ハ

ワールド

一部の関税合意は数週間以内、中国とは協議していない

ビジネス

米キャタピラー第1四半期、収益が予想下回る 関税影
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    タイタニック生存者が残した「不気味な手紙」...何が書かれていた?
  • 2
    日本の未婚男性の「不幸感」は他国と比べて特異的に高く、女性では反対に既婚の方が高い
  • 3
    マリフアナを合法化した末路とは? 「バラ色の未来が来るはずだったのに...」
  • 4
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 5
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 6
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」では…
  • 7
    インド北部の「虐殺」が全面「核戦争」に発展するか…
  • 8
    クルミで「大腸がんリスク」が大幅に下がる可能性...…
  • 9
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 10
    中居正広事件は「ポジティブ」な空気が生んだ...誰も…
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 5
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 6
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 7
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 8
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 9
    健康寿命は延ばせる...認知症「14のリスク要因」とは…
  • 10
    ポンペイ遺跡で見つかった「浴場」には、テルマエ・…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 4
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 7
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 8
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中