最新記事
ウクライナ戦争

ウクライナ軍ドローン、1000キロ離れたロシア拠点に突っ込む瞬間映像...カスピ海で初の攻撃

Ukrainian Drones Strike Russian Fleet's Caspian Hideout

2024年11月9日(土)09時32分
エリー・クック

欧米の長距離兵器の使用は認められていないが

ウクライナ軍は、ロシア領内やロシアが支配するウクライナ国内の地域で、ロシアの重要な軍事資産を標的にする作戦を執拗に続けている。通常は長距離用の自爆ドローンを使い、空軍基地や海軍基地を狙う。

しかし、ウクライナが国際的に承認されたロシア領土の内陸部を攻撃するために、欧米が供与した長距離兵器を使用することは容認されていない。これまでの攻撃は通常、クリミア半島の港湾都市セバストポリに一部拠点を置くロシアの黒海艦隊に焦点を当ててきた。

米シンクタンクのカスピ海政策センターは、カスピ海とアゾフ海、そして黒海を結ぶボルガ・ドン運河を「軍事装備の移動のための重要な拠点」と評している。

「ロシアは特に冬以外の季節に、カスピ海と黒海の間で戦艦や軍事物資を輸送するためにこのルートを利用している」と、同センターは今年前半に指摘した。

ウクライナは大規模な海軍や大型の戦艦を保有していない。しかし、英国の情報機関によれば、ウクライナの攻撃によってロシアは、自国艦隊がより脅威にさらされやすい黒海西部での活動を抑制せざるを得なくなっている。ウクライナは、さらに東方のノボロシースクにある黒海艦隊の基地も標的にしている。

ウクライナ国防省情報総局(GUR)は10月、自国の領土から約600キロ離れたロシアのカリーニングラード州バルチースクで、ロシアのバルチック艦隊に所属する掃海艇を「無力化した」と発表した。

ニューズウィーク日本版 日本時代劇の挑戦
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年12月9日号(12月2日発売)は「日本時代劇の挑戦」特集。『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』 ……世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』/岡田准一 ロングインタビュー

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ロシア大手2行、インド支店開設に向け中銀に許可申請

ワールド

ガザの反ハマス武装勢力指導者が死亡、イスラエルの戦

ビジネス

マクロスコープ:強気の孫氏、疑念深める市場 ソフト

ビジネス

実質消費支出10月は3.0%減、6カ月ぶりマイナス
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 2
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させられる「イスラエルの良心」と「世界で最も倫理的な軍隊」への憂い
  • 3
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 4
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 5
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 6
    「ロシアは欧州との戦いに備えている」――プーチン発…
  • 7
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 8
    見えないと思った? ウィリアム皇太子夫妻、「車内の…
  • 9
    【トランプ和平案】プーチンに「免罪符」、ウクライ…
  • 10
    【クイズ】日本で2番目に「ホタテの漁獲量」が多い県…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 4
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 5
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 6
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 7
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 8
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 9
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 10
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中