最新記事
中東情勢

米軍、中東へ増派 イスラエルを守るためにイランと戦争か

2024年8月5日(月)17時57分
マンディ・タヘリ

アメリカはイスラエルにとって最強の同盟国であり、昨年10月7日にハマスがイスラエルに越境攻撃して以降、イスラエルに対する外交的・軍事的支援を繰り返し表明している。ハマスの越境攻撃では約1200人が死亡、約250人が人質となり、うち120人ほどが今も拉致されたままだ。

10月以降、イスラエルは陸と空から攻撃を続け、ガザの大部分を破壊した。AP通信によれば210万人を超えるパレスチナ人が家を追われ、パレスチナの保健当局の統計によれば3万9000人以上が命を落とした。

1日夕、ジョー・バイデン米大統領はイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と会談し、イスラエル防衛に関与していくというアメリカの姿勢をあらためて伝えた。

国防総省の報道官は2日、「中東における空母打撃群のプレゼンスを維持するため、(ロイド・オースティン国防)長官は、中央軍の担当地域に派遣中のセオドア・ルーズベルトの空母打撃群を、空母エイブラハム・リンカーンの空母打撃群に交替させるよう命じた」とも述べた。

また「長官は戦闘機部隊の中東への追加派遣も命じた。空からの支援能力を強化するためだ」とも述べた。

国防総省はまた、「弾道ミサイル防衛が可能な巡洋艦や駆逐艦を米欧州軍および中央軍の担当地域に追加(配備)することを命じる」とともに、陸での弾道ミサイル防衛を追加配備する」準備を整えているという。

「支援のために軍事態勢を変える」

これに先立ち、オースティン国防長官は報道陣に対し、「もしイスラエルが攻撃されるなら、間違いなくイスラエルの防衛を助けることになる」と述べた。

2日、オースティンはイスラエルのヨアブ・ガラント国防相に対し、イスラエルへの軍事支援の実施に向けて「現在、また今後も防衛力態勢を変えて」いくと伝えている。

4月、イランはイスラエルに対し、無人機やミサイルによる過去最大規模の攻撃を行った。アメリカはイギリスやフランスなどイスラエルと同盟関係にある国々とともに迎撃を支援した。

本誌は3日、米国防総省の報道部門にコメントを求めたが回答は得られなかった。

ネットメディアのアクシオスによれば3日、米中央軍のマイケル・クリラ司令官がイスラエルとヨルダンを経由して中東に到着した。旅程は以前から計画されていたというが、イランからの攻撃に対する備えについて話し合ったとみられている。

本誌は3日、中央軍の報道部門に電子メールでコメントを求めたが回答は得られなかった。

ニューズウィーク日本版 習近平独裁の未来
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年2月17号(2月10日発売)は「習近平独裁の未来」特集。軍ナンバー2の粛清劇は強権体制の揺らぎか、「スマート独裁」強化の始まりか

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

訂正ベネズエラ、ノーベル賞マチャド氏の盟友ら釈放 

ワールド

アルゼンチン、米との鉱物取引協定は中国からの投資排

ワールド

香港紙創業者に懲役20年、国安法裁判 外国勢力と結

ビジネス

ゴールドマン、アンソロピックと協力しAIエージェン
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 2
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日本をどうしたいのか
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    ビジネスクラスの乗客が「あり得ないマナー違反」...…
  • 5
    韓国映画『しあわせな選択』 ニューズウィーク日本…
  • 6
    背中を制する者が身体を制する...関節と腱を壊さない…
  • 7
    飛行機内で隣の客が「最悪」のマナー違反、「体を密…
  • 8
    「右足全体が食われた」...突如ビーチに現れたサメが…
  • 9
    心停止の8割は自宅で起きている──ドラマが広める危険…
  • 10
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた実験室」に...抗生物質の「不都合」な真実とは
  • 3
    がんの約4割は、日々の取り組みで「予防可能」...予防のために、絶対にしてはいけないこととは?
  • 4
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 5
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 6
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 7
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 8
    台湾発言、総選挙...高市首相は「イキリ」の連続で日…
  • 9
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 10
    エヌビディア「一強時代」がついに終焉?割って入っ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 6
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 7
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 8
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 9
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中