最新記事
大統領選

アメリカ第3の政党、リバタリアン党候補に聞く「麻薬合法化、NATO離脱、ガザはジェノサイド」

‘I’M HAPPY TO DISRUPT’

2024年7月25日(木)16時46分
ジェイソン・レモン

──あなたは先ほど、銃を所持する権利を支持すると述べた。政府は銃規制を行う立場にあると思うか。

銃を購入する権利は、全ての成人に認められるべきだ。銃の所持を理由に処罰されるのは、銃を攻撃的に用いてほかの人に害を及ぼした人物だけでいい。そのような暴力行為に対しては厳罰で臨むべきだと思う。


──民主党と共和党は、相手が言論の自由を制約していると互いに批判してばかりいる。

いま起きていることは、2大政党による茶番劇だ。

共和党対民主党という構図では、どうしてもこうなってしまう。選挙で2大政党よりも多くの選択肢があり、もっと多様な有権者の考えを代弁できる政党が4つ、5つ、6つ存在すれば、この類いのことは減ると思う。

民主党と共和党は、形こそ違ってもいずれも言論の自由を制約している。

──あなたは、パレスチナ自治区ガザで起きていることを「ジェノサイド」と表現しているが、ガザに関してこの言葉を用いることに強硬に抵抗する人も多い。

どうしてジェノサイドという言葉を用いるのかについては、国際司法裁判所などの国際機関が明確に説明している。

アメリカがイスラエルの真の同盟国であるのなら、イスラエル政府が間違った行動を取っているときはきっぱりと批判すべきだ。そのような主張をする人物が登場するのを待っているアメリカ人はとても多いと思う。

──あなたは外国に対する軍事支援全般に反対していて、国外に駐留している米軍部隊も引き揚げるべきだと主張している。

そのような政策転換をする際は、責任ある形で実行しなくてはならないが、私がアメリカ大統領であれば、世界のあちこちの国での軍事的活動を停止する方針を示すだろう。

例えば、ヨーロッパにある基地を同盟国に譲り渡してもいい。

これまでアメリカは何十年もの間、言ってみれば爆弾と銃弾を通じて自国の価値観を世界に輸出してきたが、それにより世界はますます不安定化し、アメリカという国とアメリカ人への憎悪も強まってしまった。

アメリカは、平和と外交、自由貿易、民間交流、そして近隣諸国と協力して繁栄を築く姿勢をもっと重んじる方向に対外政策を転換すべき時期に来ていると思う。

私があなたに何かを売ったり、あなたが私に何かを売ったりしていれば、私たちはお互いのことを銃で撃とうとは思わない可能性が高い。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ロシア、イラン・イスラエル仲介用意 ウラン保管も=

ワールド

イラン核施設、新たな被害なし IAEA事務局長が報

ビジネス

インド貿易赤字、5月は縮小 輸入が減少

ワールド

イラン、NPT脱退法案を国会で準備中 決定はまだ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロットが指摘する、墜落したインド航空機の問題点
  • 2
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?...「がん」「栄養」との関係性を管理栄養士が語る
  • 3
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 4
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 5
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されず…
  • 6
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 7
    若者に大不評の「あの絵文字」...30代以上にはお馴染…
  • 8
    メーガン妃とキャサリン妃は「2人で泣き崩れていた」…
  • 9
    さらばグレタよ...ガザ支援船の活動家、ガザに辿り着…
  • 10
    ハルキウに「ドローン」「ミサイル」「爆弾」の一斉…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 5
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 8
    今こそ「古典的な」ディズニープリンセスに戻るべき…
  • 9
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 10
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中