最新記事
ウクライナ戦争

夜の海に燃え上がるロシア大型揚陸艦...ウクライナ無人艇が「ツェーザリ・クニコフ」を撃沈する瞬間

Russian Warship Ablaze in Ukraine's Latest Black Sea Triumph

2024年2月19日(月)18時30分
イザベル・ファン・ブリューゲン

ロシア政府は今回の報告について、今のところ何の反応も示していない。ロシア国防省はこれに先立ち、黒海でウクライナの無人機6機を破壊したと発表していた。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が2022年2月にウクライナへの全面侵攻を開始して以来、ウクライナはロシアの黒海艦隊に多大な損害を与えてきた。

同年4月には、同艦隊の旗艦「モスクワ」が、ウクライナ軍の攻撃を受けて沈没した。23年9月には、クリミア半島の都市セヴァストポリにある黒海艦隊司令部が、ウクライナのミサイル攻撃を受け、幹部数人が死亡。潜水艦も破壊されたと報じられた。同年12月には、黒海艦隊の戦車揚陸艦「ノボチェルカスク」がウクライナ軍の攻撃で破壊され、少なくとも37人の乗組員が死亡したとされる。

今月に入ってからも、ウクライナ海軍の無人水上艇がクリミア半島沿岸で夜間攻撃を実施し、ミサイルを搭載したロシア軍のコルベット艦「イワノベツ」を破壊した。ウクライナの発表によれば、この攻撃でも無人水上艇マグラV5が使われていた。

ウクライナの戦略コミュニケーション・センター(StratCom)によると、ウクライナ側は今月6日までに、黒海艦隊のおよそ33%を「無力化」したという。テレグラムへの投稿で、「ウクライナ軍参謀本部によると、わが軍はこれまでにロシアの艦船24隻と潜水艦1隻を無力化した」と述べている。

StratComはまた、「オープンソースのデータによれば、ロシア軍が全面侵攻を開始した時点で、ロシア黒海艦隊は74隻の軍艦を保有していた」と付け加える。「ウクライナへの侵略は黒海艦隊にとって損害のもとだ」

(翻訳:ガリレオ)

ニューズウィーク日本版 コメ高騰の真犯人
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年6月24日号(6月17日発売)は「コメ高騰の真犯人」特集。なぜコメの価格は突然上がり、これからどうなるのか? コメ高騰の原因と「犯人」を探る

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

イラン、NPT脱退法案を国会で準備中 決定はまだ

ワールド

米上院議員が戦争権限決議案、トランプ氏のイラン軍事

ビジネス

NTTドコモ、 CARTAHDにTOB 親会社の電

ビジネス

パリ航空ショー、一部イスラエル企業に閉鎖命令 イス
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?...「がん」「栄養」との関係性を管理栄養士が語る
  • 2
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 3
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波でパニック...中国の輸出規制が直撃する「グローバル自動車産業」
  • 4
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されず…
  • 5
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    若者に大不評の「あの絵文字」...30代以上にはお馴染…
  • 8
    メーガン妃とキャサリン妃は「2人で泣き崩れていた」…
  • 9
    さらばグレタよ...ガザ支援船の活動家、ガザに辿り着…
  • 10
    ハルキウに「ドローン」「ミサイル」「爆弾」の一斉…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 5
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 6
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 7
    今こそ「古典的な」ディズニープリンセスに戻るべき…
  • 8
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 9
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 10
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中