最新記事
米中関係

中国の習近平主席「協議進展、一部の問題で合意」 米ブリンケン国務長官と会談

2023年6月19日(月)20時38分
ブリンケン米国務長官と中国の習近平国家主席

ブリンケン米国務長官と中国の習近平国家主席は、北京の人民大会堂で会談した。米国務長官と中国国家主席の会談は2018年以来。代表撮影(2023年 ロイター)

ブリンケン米国務長官と中国の習近平国家主席は19日、北京の人民大会堂で会談した。習氏は協議の「進展」を歓迎。会談は約30分間にわたって行われた。

米国務長官と中国国家主席の会談は2018年以来。バイデン米大統領と習氏による年内の首脳会談実現に道を開く可能性がある。

中国国営テレビがオンラインで流した動画によると、習氏は会談の冒頭、「双方は、バイデン大統領と私がバリ島で達した共通理解を実現することで合意した。双方は進展を遂げ、一部の具体的な問題で合意に達した。これは非常に良い」と述べた。

両首脳は昨年11月、インドネシアのバリ島で開いた20カ国・地域(G20)首脳会議の合間に会談し、頻繁に連絡を取り合うことで合意したが、その後、両国関係は台湾問題や偵察行為を巡る懸念などで悪化していた。

新華社によると、習氏は会談で「健全で安定した中米関係を望む」とし、両国が「さまざまな困難を乗り越えられる」と信じていると発言。米国が「中国の正当な権利と利益を傷つける」ことがあってはならないと主張した。

米国務省によると、ブリンケン氏は習氏に、バイデン大統領は米中には両国関係を管理する義務があると信じており、米国はその義務を遂行する方針だと述べた。

中国国営メディアによると、習主席は会談で、総じて安定した中米関係を世界が必要としていると表明。「中国は米国の権益を尊重しており、米国に対抗したり米国に取って代わろうとはしていない」と述べた。

国営テレビによると、習氏は会談の冒頭で「双方は率直で深い議論を交わした」とし「今回の訪問を通じてブリンケン氏が中米関係の安定に一段と積極的に貢献することを期待する」と語った。

18日から2日間の日程で中国を訪れているブリンケン氏は、中国外交担当トップの王毅共産党政治局員や秦剛国務委員兼外相とも会談した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


ビジネス
栄養価の高い「どじょう」を休耕田で養殖し、来たるべき日本の食糧危機に立ち向かう
あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

リクルートHD、今期10%増益を予想 米国など求人

ワールド

パナHDが今期中に1万人削減、純利益15%減 米関

ビジネス

日本製鉄、今期純利益は42%減の見通し 関税影響見

ワールド

台湾総統、新ローマ教皇プレボスト枢機卿に祝辞 中国
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
特集:英語で学ぶ 国際ニュース超入門
2025年5月 6日/2025年5月13日号(4/30発売)

「ゼロから分かる」各国・地域情勢の超解説と時事英語

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 2
    ついに発見! シルクロードを結んだ「天空の都市」..最新技術で分かった「驚くべき姿」とは?
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 5
    骨は本物かニセモノか?...探検家コロンブスの「遺骨…
  • 6
    中高年になったら2種類の趣味を持っておこう...経営…
  • 7
    教皇選挙(コンクラーベ)で注目...「漁師の指輪」と…
  • 8
    恥ずかしい失敗...「とんでもない服の着方」で外出し…
  • 9
    韓国が「よく分からない国」になった理由...ダイナミ…
  • 10
    「金ぴか時代」の王を目指すトランプの下、ホワイト…
  • 1
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 2
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
  • 3
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得る? JAXA宇宙研・藤本正樹所長にとことん聞いてみた
  • 4
    【クイズ】世界で2番目に「軍事費」が高い国は?...1…
  • 5
    部下に助言した時、返事が「分かりました」なら失敗…
  • 6
    古代の遺跡で「動物と一緒に埋葬」された人骨を発見.…
  • 7
    5月の満月が「フラワームーン」と呼ばれる理由とは?
  • 8
    シャーロット王女とスペイン・レオノール王女は「どち…
  • 9
    日々、「幸せを実感する」生活は、実はこんなに簡単…
  • 10
    インドとパキスタンの戦力比と核使用の危険度
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの運動」とは?
  • 4
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 5
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 6
    健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つ…
  • 7
    「2025年7月5日に隕石落下で大災害」は本当にあり得…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 10
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中