ウクライナからの越境攻撃に米製高機動多用途装輪車「ハンヴィー」、西側関与が拡大=クレムリン

ロシア大統領府(クレムリン)のペスコフ報道官は、ウクライナと国境を接する地域にウクライナ側から侵入してきた戦闘員らが米国製の軍用装備を使用していたことを明らかにした。写真はロシアが破壊したという米国製の軍用高機動多用途装輪車「ハンヴィー」 Tribun Timur / YouTube
ロシア大統領府(クレムリン)のペスコフ報道官は24日、ウクライナと国境を接する地域にウクライナ側から侵入してきた戦闘員らが米国製の軍用装備を使用していたことを明らかにした。これはウクライナ紛争への西側の関与が拡大していることを示すものだと述べた。
ロシア軍は23日、西部ベルゴロド州にウクライナ側から侵入してきたとする戦闘員の集団を、2日間にわたる戦闘の末に撃退したと発表した。
ロシア国防省が公開した、破壊された車両とされる映像には、米国製の軍用高機動多用途装輪車「ハンヴィー」などが写っていた。
ロイターは、映像にある損傷車両の位置を、ウクライナ北東部との国境に近いロシア国境の検問所、グライヴォロンであると確認した。ただ、撮影された日付は確認できなかった。
ロシアのショイグ国防相は24日、ウクライナの武装勢力による越境襲撃に迅速かつ「極めて厳しく」対応すると約束した。
ペスコフ報道官は、ウクライナ軍にますます多くの装備が届けられていることは明白で、そうした装備がロシア軍に対する攻撃に使用されていることも明らかだ。この紛争への西側諸国の直接・間接的関与が日に日に高まっていることは、われわれにとって周知の事実だ。われわれは適切な結論を出す」と述べた。
一方、米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は、米国製の軍用装備が襲撃に使用されたとの報告について、現在調査中だと述べた。また、米国はロシア国内で米国製軍備を使用しないようウクライナ側に明確に伝えているとした。
国務省のマシュー・ミラー報道官は23日、「これらの報告の信ぴょう性は現時点では低い」と述べていた。
