最新記事
ウクライナ情勢

ウクライナからの越境攻撃に米製高機動多用途装輪車「ハンヴィー」、西側関与が拡大=クレムリン

2023年5月25日(木)10時41分
ロイター

ロシア大統領府(クレムリン)のペスコフ報道官は、ウクライナと国境を接する地域にウクライナ側から侵入してきた戦闘員らが米国製の軍用装備を使用していたことを明らかにした。写真はロシアが破壊したという米国製の軍用高機動多用途装輪車「ハンヴィー」 Tribun Timur / YouTube

ロシア大統領府(クレムリン)のペスコフ報道官は24日、ウクライナと国境を接する地域にウクライナ側から侵入してきた戦闘員らが米国製の軍用装備を使用していたことを明らかにした。これはウクライナ紛争への西側の関与が拡大していることを示すものだと述べた。

ロシア軍は23日、西部ベルゴロド州にウクライナ側から侵入してきたとする戦闘員の集団を、2日間にわたる戦闘の末に撃退したと発表した。

ロシア国防省が公開した、破壊された車両とされる映像には、米国製の軍用高機動多用途装輪車「ハンヴィー」などが写っていた。

ロイターは、映像にある損傷車両の位置を、ウクライナ北東部との国境に近いロシア国境の検問所、グライヴォロンであると確認した。ただ、撮影された日付は確認できなかった。

ロシアのショイグ国防相は24日、ウクライナの武装勢力による越境襲撃に迅速かつ「極めて厳しく」対応すると約束した。

ペスコフ報道官は、ウクライナ軍にますます多くの装備が届けられていることは明白で、そうした装備がロシア軍に対する攻撃に使用されていることも明らかだ。この紛争への西側諸国の直接・間接的関与が日に日に高まっていることは、われわれにとって周知の事実だ。われわれは適切な結論を出す」と述べた。

一方、米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は、米国製の軍用装備が襲撃に使用されたとの報告について、現在調査中だと述べた。また、米国はロシア国内で米国製軍備を使用しないようウクライナ側に明確に伝えているとした。

国務省のマシュー・ミラー報道官は23日、「これらの報告の信ぴょう性は現時点では低い」と述べていた。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

東京アメリカンクラブ
一夜だけ、会員制クラブの扉が開いた──東京アメリカンクラブ「バンケットショーケース」で出会う、理想のパーティー
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国ハッカーが通信網調査、破壊工作なら経済混乱=豪

ビジネス

午前の日経平均は小反発、好決算銘柄に買い TOPI

ワールド

予防接種物資などのガザ搬入難航、イスラエルが拒否=

ワールド

イラクで国会選挙、首相勢力が優勢か 米・イランとの
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ギザのピラミッドにあると言われていた「失われた入口」がついに発見!? 中には一体何が?
  • 2
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    コロンビアに出現した「謎の球体」はUFOか? 地球外…
  • 6
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 7
    「流石にそっくり」...マイケル・ジャクソンを「実の…
  • 8
    冬ごもりを忘れたクマが来る――「穴持たず」が引き起…
  • 9
    【銘柄】エヌビディアとの提携発表で株価が急騰...か…
  • 10
    【クイズ】韓国でGoogleマップが機能しない「意外な…
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 6
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 7
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 8
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 9
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 10
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 10
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中