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ウクライナ避難民2000万の悲と哀──将来を見通せない人々...1年目の本音は

No Place Like Home

2023年2月28日(火)14時10分
マイケル・ワシウラ(オデーサ在住ジャーナリスト)

昨年2月24日に幼い子供2人を連れてキーウを逃れ、ドイツに移り住んだダーナ・パブリチコは今、国際NGO「ユナイテッド・フォー・ウクライナ」を率い、自分と同じ境遇の難民たちの生活再建を支援している。

「40を超える国に散らばったウクライナ難民を、私たちは精神面でも法律面でも支援している。彼らが今後どこに行けるのか、そこへ移った後にどんな支援を期待できるのか、できるだけ正確な情報を届けるよう努めている」

これまでに最も多くの難民を受け入れているのは、ロシアを除けばポーランド(156万3386人)で、その後にドイツ(105万5323人)とチェコ(48万9158人)が続く。

ヨーロッパなら、たいていの国がウクライナ難民に就労の権利と子供を公立学校に通わせる権利、医療を受ける権利、合法的な滞在期間を最大3年まで延長する権利を認めている。だが現在のウクライナは18~60歳の健康な成人男性の出国を厳しく制限しているため、避難民の圧倒的多数は女性と子供、高齢者だ。

「難民の多くは帰国を望んでいる」とパブリチコは言う。「家もキャリアも、そして多くの場合は夫も、祖国に残してきているからだ」

「でも毎日のように空襲警報が鳴っているなか、子供を学校に通わせることはできないし、頻繁に停電するからオンライン学習もさせられない。真冬に暖房が使えないから高齢の親の世話をすることもできない。一部の地域が『ほかの場所より安全』になったとしても、いま外国で暮らす多くの難民にとって、帰国はベストな選択肢ではない」

そうは言っても、人々にはそれぞれの事情がある。外国に避難した後に選択肢を比較検討した結果、北大西洋条約第5条(集団防衛)に守られた豊かな国での安全な生活よりも、祖国での困難な生活を選ぶ避難民が、いまだに数え切れないほど大勢いる。

2児の母であるナスティアもその1人だ。

昨年2月24日の早朝、ミコライウにある自宅にいたナスティアと夫のアンドレイは、窓が激しく揺れる音で目を覚ました。それから数日はアパートの地下室に潜み、家族で話し合った。そして、まずは前線から離れた村にあるアンドレイの実家に避難した。

帰還の選択肢なき人々

しかし4月上旬にブチャでの虐殺が報じられると、アンドレイ(徴兵対象年齢の健康な男性のため、家族と一緒に出国することはできない)は妻と子を車に乗せ、2日がかりでポーランドとの国境まで送り届けた。そこではナスティアの母親が待っていた。

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