最新記事

北朝鮮

北朝鮮軍の「エロい」訓練動画に世界が困惑!

North Korea's 'Erotic' Propaganda Video Leaves Viewers Confused

2023年2月22日(水)17時54分
ジェラード・カオンガ

ハリウッド映画をマネたつもり?北朝鮮軍の宣伝動画からのスクリーンショット KOREAN PEOPLE'S ARMY

<立て続けに弾道ミサイルをぶっ放して世界を脅しておきながら、裸、裸、裸のマッスル訓練にいったいなんの意味があるのだろう? ひょっとしてエロさで軍の魅力をアピール中?>

雪の中で体を鍛え、厳しい訓練を行う北朝鮮の兵士の姿を描いた動画が、ネット上で拡散されている。肉体を強調したその描写に当惑し、「エロ動画」と評する声もあがっている。

グローバル・ミリタリー・インフォというツイッターページが2月10日に投稿した約1分間の映像は、これまでに43万4000回以上再生された。

登場するのは、上半身裸の兵士たち。雪と氷に覆われた厳寒の地で戦闘訓練や、肉体の持久力、筋力を強化するトレーニングを行う姿を見せつける。スローモーションで兵士の筋肉をクローズアップした映像も多数収録されている。

【動画】北朝鮮初の「ゲイポルノ」と見まごう筋肉編と武装編

いかにもプロパガンダらしいこの動画には、筋肉隆々の身体を曲げるだけで巻き付けた鎖がちぎれる、パンチとハンドチョップで氷の板を割る、といった真偽が疑わしい描写もある。

SNSユーザーからは、北朝鮮が現代の戦争に備える上で、この訓練が何の役に立つというのか、という疑問の声があがっている。戦場で敵の兵士が殴り合うほど近くにいることはまずないのだから。

あるパロディ専門のツイッターアカウントは、この動画について、「少しばかりエロティックに見える」とコメントしている。

米韓合同演習への警告

天体物理学博士でソフトウェア・エンジニアのピーター・ヘイグも、ツイッターでこの動画を嘲笑した。「木の束を殴り、シャツを脱いで雪の中を長い間這いまわれば、大砲やミサイルに対する免疫ができるらしい」

ユーザーのマイケル・マーティンはこんなジョークを投稿した。「私は騙されて韓国のゲイポルノの予告編を見てしまったのか?」

北朝鮮は2月20日に短距離弾道ミサイルを2発発射し、地域の緊張をさらに高めた。ミサイルは現地時間の午前7時ごろに発射され、日本海に落下した疑いがあると報じられている。

日本の防衛省によると、1発目のミサイルの飛行距離は約400キロ、2発目は約350キロだったという。

20日の実験は、北朝鮮の核攻撃能力を強化し、兵器としての信頼性を確保するために実施された、と北朝鮮の国営メディアは発表した。

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記の妹、金与正(キム・ヨジョン)は最近、周辺地域における韓国とアメリカの合同軍事演習やミサイル試射について警告を発した。

「われわれが太平洋を射撃場として活用する頻度はアメリカ軍の行動の性質次第だ」と、彼女は述べた。「最近、朝鮮半島地域でのアメリカ軍の戦略的打撃手段の動きが活発になっていることを、われわれはよく知っている」

ニューズウィーク日本版 トランプvsイラン
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年7月8日号(7月1日発売)は「トランプvsイラン」特集。「平和主義者」の大統領がなぜ? イラン核施設への攻撃で中東と世界はこう変わる

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

赤沢再生相、ラトニック米商務長官と3日と5日に電話

ワールド

OPECプラス有志国、増産拡大 8月54.8万バレ

ワールド

OPECプラス有志国、8月増産拡大を検討へ 日量5

ワールド

トランプ氏、ウクライナ防衛に「パトリオットミサイル
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 3
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚人コーチ」が説く、正しい筋肉の鍛え方とは?【スクワット編】
  • 4
    孫正義「最後の賭け」──5000億ドルAI投資に託す復活…
  • 5
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 6
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコ…
  • 7
    「詐欺だ」「環境への配慮に欠ける」メーガン妃ブラ…
  • 8
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 9
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 10
    反省の色なし...ライブ中に女性客が乱入、演奏中止に…
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 3
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 4
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 5
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 6
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 7
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 8
    普通に頼んだのに...マクドナルドから渡された「とん…
  • 9
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 10
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 9
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 10
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中