最新記事

無人機

イランがロシアにドローンを大量供与しても、米軍には切り札がある

U.S. Has One Weapon That Can Counter Iran's Drone Gift to Putin

2022年7月14日(木)12時40分
アンドリュー・スタントン

イラン革命防衛隊の地下格納庫に駐機したドローン Iranian Army/WANA/REUTERS

<米軍は、低高度でほとんどの無人機を検知・識別・無力化できる防空システムを既に開発済み>

イランはロシアのウラジーミル・プーチン大統領に対して、ウクライナ侵攻で使うための無人機の提供を計画しているが、アメリカはそれに対抗する技術の開発を進めている。

米ホワイトハウスは7月11日、イランがロシアに対して武器搭載が可能なものも含む「数百機」の無人航空機(UAV)を提供する準備をしているとの見方を示した。

この新たな情報は、ジョー・バイデン米大統領が中東歴訪を目前に控えたタイミングで入ってきたもの。バイデンはイスラエルとサウジアラビアを訪問し、そこでイランの核開発問題について話し合う見通しだ。

AP通信によれば、ジェイク・サリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は11日の会見で、「我々が得た情報は、イラン政府がロシアに対して、武器を搭載できるものを含む最大数百機の無人航空機を供与する準備をしていることを示している」と述べた。

サリバンはさらに、イランによる支援は、ロシアがウクライナとの戦闘で「自分たちの武器を失っている」ことのあらわれだとつけ加えた。

無人機を無力化させる地対空防御システム

武器搭載可能な無人機は、戦闘において脅威になり得るが、アメリカは最近、無人機を無力化することができる技術を開発した。

軍事ニュース専門サイト「ディフェンス・ポスト」の2月の報道によれば、米海軍の情報機関である海軍情報戦センター(NIWC)は、無人機を含む各種兵器を検知・識別・無力化させる能力を強化した、低高度の地対空防御システムを開発した。

ディフェンス・ポストは、海兵隊防空統合システム(MADIS)と呼ばれるこのシステムについて、無人機に対抗するための360度のレーダー、スティンガー地対空ミサイル、重砲、多機能の電子線装備が搭載されていると説明。2022年内にさらなる試験や評価が行われる予定だと報じた。

NIWCアトランティックの地上システム統合担当官であるライアン・プライスは、同システムは軍に「きわめて重要な優位性」をもたらすものだと述べた。

【動画】イランの最強ドローン
【動画】米軍の対ドローンシステム

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

トランプ氏、FRB次期議長の承認に自信 民主党の支

ワールド

エプスタイン文書追加公開、ラトニック・ウォーシュ両

ワールド

再送-米ミネソタ州での移民取り締まり、停止申し立て

ワールド

移民取り締まり抗議デモ、米連邦政府は原則不介入へ=
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 2
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」から生まれる
  • 3
    世界初、太陽光だけで走る完全自己充電バイク...イタリア建築家が生んだ次世代モビリティ「ソラリス」
  • 4
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 5
    中国がちらつかせる「琉球カード」の真意
  • 6
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 7
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 8
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 9
    【銘柄】「大戸屋」「木曽路」も株価が上がる...外食…
  • 10
    「着てない妻」をSNSに...ベッカム長男の豪遊投稿に…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 4
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 5
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 6
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 7
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 8
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 9
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 10
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中