最新記事

軍事

「アメリカへの核攻撃」を議論しながら、我慢できずに笑いだしたロシア専門家

2022年4月22日(金)20時33分
ジェイソン・レモン
サルマトミサイル発射実験

サルマトミサイル発射実験(4月20日) Russian Defence Ministry/Handout via REUTERS

<ICBMサルマトの発射実験の成功を受け、その攻撃力についてロシア国営テレビで実に楽しそうに議論していた専門家たち>

ロシア国営テレビの番組で、ロシア人の出演者たちがアメリカへの核攻撃の可能性について議論しながら、こらえきれないといった様子で笑い声をあげる姿が放送された。そのやりとりは、4月20日に新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「サルマト」の発射実験を行ったという、ロシア大統領ウラジーミル・プーチンの発表を受けたものだった。

報道によれば、ロシア軍は核弾頭が搭載できるサルマトを、ロシア北西部のプレセツクから発射し、約6000キロメートル離れた極東カムチャッカ半島の目標地点に着弾させた。プーチンはこれについて、待ちに待った武器だとし、「現代のいかなる迎撃ミサイルにも打ち勝てる」と述べた。

ロシア国営テレビのチャンネル「ロシア1」の番組では、パネリストがこのサルマトの発射について議論をしていた。そのなかで、1人の専門家がアメリカに向けて発射する可能性について述べ、標的としてニューヨーク市を具体例に挙げると、出演者たちが笑い声をあげた。

この映像を最初にツイッターに投稿して広めたのは、米リベラル系ニュースサイト「デイリー・ビースト」のコラムニストで、露メディアによるプロパガンダを監視する「ロシアン・メディア・モニター」を立ち上げたジュリア・デイビスだ。

「ロシア国営テレビでは、番組司会者とパネリストたちがアメリカ本土への核攻撃を議論しながら、こらえきれずに笑っている。アメリカの著名メディアのアンカーたちが、都市を破壊する話をしながら笑っているところを想像できるだろうか」

ニューヨークは「完全に破壊される」

英語の字幕を見ると、番組中に1人のパネリストが「アメリカは、今も昔もこんなミサイルを保有したことがない」と述べている。そのすぐ横では、サルマトの発射映像が流されていた。

別のパネリストが、「このミサイルはどのような目標を破壊できるのか。破壊可能な広さは?」とたずねた。すると最初に発言したパネリストは、「我々のいわゆるパートナー」への攻撃に使用できると述べ、暗にアメリカに言及した。別のパネリストが「パートナーという言葉は非常に重要だ」と口を挟むと、ほかのパネリストたちが笑い出した。

「例えばニューヨーク市をターゲットにすれば、この素晴らしい都市は完全に破壊されてしまうだろう」と最初に発言したパネリストが断言し、「このミサイル一発で完全に消滅する」と続けた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

EXCLUSIVE-イラン、インド船籍ガスタンカー

ワールド

イラン新指導者、負傷で姿見せない公算 外見損傷か=

ワールド

キューバ、米と協議開始 石油封鎖の影響深刻化

ビジネス

米個人消費1月堅調、PCE価格指数前年比2.8%上
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製をモデルにした米国製ドローンを投入
  • 2
    ショーン・ペンは黙らない――「ウクライナへの裏切りは常軌を逸している」その怒りの理由
  • 3
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド太平洋防衛
  • 4
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 5
    「イラン送りにすべき...」トランプ孫娘、警護隊引き…
  • 6
    「映画賞の世界は、はっきり言って地獄だ」――ショー…
  • 7
    有人機の「盾」となる使い捨て無人機...空の戦いに革…
  • 8
    北極海で見つかった「400年近く生きる生物」がSNSで…
  • 9
    謎すぎる...戦争嫌いのMAGAがなぜイラン攻撃を支持す…
  • 10
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 4
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 6
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 7
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 8
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 9
    40年以上ぶり...イスラエル戦闘機「F-35I」が、イラ…
  • 10
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 5
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 6
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中