最新記事

ロシア

ロシアの電気自動車の充電スタンドがハッキングされ、反プーチンのメッセージが表示される

2022年3月3日(木)16時30分
松岡由希子

充電スタンドのスクリーンに、「プーチンはクソ野郎」のメッセージが表示された The EV Universe-YouTube

<モスクワとサンクトペテルブルグを結ぶ高速道路「M11」で電気自動車(EV)の充電スタンドがハッキングされ、使用できなくなった......>

ロシアの二大都市モスクワとサンクトペテルブルグを結ぶ高速道路「M11」で電気自動車(EV)の充電スタンドがハッキングされ、使用できなくなった。充電スタンドのスクリーンには、「プーチンはクソ野郎」、「ウクライナに栄光あれ、英雄に栄光あれ」のメッセージが表示された。

充電スタンドの主な部品はウクライナ製だった

この充電スタンドを運用するロシア国営電力会社ロセッティは、2022年2月28日、フェイスブックの投稿でこの問題を認めた。ロセッティによると、高速道路「M11」に設置された充電ステーションは2020年にロシア国営天然ガス企業ガスプロムから調達したもので、コントローラーを含め、充電スタンドの主な部品はウクライナのオートエンタープライズによって製造されていた。

コントローラー内にはインターネットを介して秘密裏にアクセスできる「バックドア」が仕込まれており、遠隔で充電スタンドをシャットダウンし、反プーチンのメッセージを表示させたとみられる。ロセッティは「このコントローラーはウクライナから欧州へ広く輸出され、電気自動車(EV)の充電スタンド向けに使われている」と主張している。

一方、ロセッティから名指しされたオートエンタープライズは2月28日、一般ユーザーが撮影したこの充電スタンドの動画を充電スタンドの動画に投稿した。「この事象は自社によるもの」と暗に主張しているのか、単にこの事象を歓迎しているのか、その真意は明らかでない。

Electric vehicle chargers hacked in Russia. Screen now reads "Slava Ukraini!" (Glory to Ukraine!)


ロシア国営テレビ局もハッキングされた

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けて、ロシアへのサイバー攻撃が激しくなっている。国際的なハッカー集団「アノニマス」は2月24日、ロシア政府に対するサイバー戦争を宣言した。

その後、ロシア国防省など、ロシア政府の6つのウェブサイトがアクセスしづらい状況に陥り、ロシア国営メディアRTなどがハッキングされている。SNSでは、ロシア国営テレビ局がハッキングされ、ウクライナの音楽が流れる動画が投稿された。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

景気一致指数1月は2.5ポイント上昇、生産押し上げ

ビジネス

2月企業倒産851件、13年ぶり高水準 物価高や人

ビジネス

中東紛争、世界的なインフレ加速招く恐れ IMF専務

ビジネス

アジアの航空株が急落、原油価格高騰とイラン戦争激化
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ダイヤモンドのような「ふくらはぎ」を鍛える最短ルートとは?...スクワットの真実
  • 2
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗雲...専門家「イランの反撃はこれから」「報道と実態にズレ」
  • 3
    大江千里が語るコロナ後のニューヨーク、生と死がリアルな街で考える60代後半の生き方
  • 4
    「溶けた金属のよう...」 ヨセミテ国立公園で「激レ…
  • 5
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 6
    なぜ脳は、日本的「美」に反応する? 欧米の美とは異…
  • 7
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 8
    日本の保護者は自分と同じ「大卒」の教員に敬意を示…
  • 9
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 10
    最後のプリンスが「復活」する日
  • 1
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 2
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズった理由
  • 3
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで続くのか
  • 4
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 5
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 6
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 7
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 8
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 9
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 10
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中