最新記事

深海

科学者を驚かせたこの生物の正体は?

2022年2月18日(金)18時15分
佐藤太郎

ニュージーランド南島で発見された孵化したばかりの珍しい深海性ゴースト・シャークの赤ちゃん Brit Finucci / NIWA website

<ニュージーランド南島東部沿岸で、独特の姿形からギリシャ神話に登場する架空の生物「キメラ」の属名を持つ魚の赤ちゃんが発見された。コウモリのような大きなヒレに、半透明なからだは、ゴースト・シャークの名に相応しい姿だ>

2月15日に、国立水大気研究所(NIWA)の科学者が南島沖のチャタム海嶺付近を調査していた際にゴースト・シャークの赤ちゃんが捕獲された。NIWAのウェブサイトによると、この深海ザメは「チャタム海嶺の水深約1200メートルで孵化したばかりの新生児」であるという。

ゴースト・シャークはキメラとも呼ばれ、実際にはサメではなく、サメやエイの軟骨の近縁種である。NIWAによると、ゴースト・シャークは深海で生活しているため、めったに発見されず幼魚の目撃例はさらにまれである。

220218-baby-002.jpgYouTube

220218-baby-003.jpgYouTube

NIWAによると、彼らの胚は「海底に敷かれた卵カプセルの中で成長し、孵化の準備が整うまで卵黄を食べ続ける」のだという。

この発見をしたチームの一員であるNIWAの科学者、ブリット・フィヌッチ氏は、「非常にレアでエキサイティングな発見だ」と述べている。

「深海生物は一般に見つけにくく、特にゴースト・シャークはなかなかお目にかかれる深海魚ではないため研究も進めにくく。非常に謎めいています」とBBCに語った。

「このゴースト・シャークは、卵の黄身でお腹がいっぱいになっているので、最近孵化したことが分かります。かなり驚かされます。深海に生息するゴースト・シャークのほとんどは成体で、新生児はあまり報告されていないため、彼らについてほとんど何もわかっていない」と、フィヌッチ博士はNIWAの声明で述べている。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

シリア、アレッポでの一時停戦を宣言 クルド人勢力に

ビジネス

午前の日経平均は反発、ファーストリテが押し上げ バ

ワールド

メキシコ中銀、通商の不確実性と新関税で26年の利下

ワールド

南ア製造業PMI、12月は25年最低水準に 在庫と
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 5
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 6
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 7
    トランプがベネズエラで大幅に書き換えた「モンロー…
  • 8
    「グリーンランドにはロシアと中国の船がうじゃうじ…
  • 9
    マドゥロ拘束作戦で暗躍した偵察機「RQ-170」...米空…
  • 10
    「ショックすぎる...」眉毛サロンで「衝撃的な大失敗…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 7
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 8
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 9
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 10
    アメリカ、中国に台湾圧力停止を求める
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 7
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中