日米首脳が会談、中東情勢が最大の焦点に 経済・防衛分野の合意も
3月19日 会談前に過去の映像を流すテレビ映像。トランプ米大統領(左)と高市早苗首相(2026年 ロイター/Nathan Howard)
Tamiyuki Kihara
[ 19日 ロイター] - 高市早苗首相とトランプ米大統領による首脳会談が米国時間19日昼(日本時間20日未明)、ワシントンのホワイトハウスで始まった。経済安全保障分野での協力など同盟関係強化が期待される一方、混迷を極める中東情勢についてトランプ氏が日本に何を求め、高市氏がどう応じるかが最大の焦点だ。夜には夕食会を予定しており、諸課題について議論を深めることになる。
日本政府は当初、3月末に予定されたトランプ氏の訪中を念頭に、台湾問題をめぐる日本の立場にトランプ氏から理解を得たい考えだった。そのため、中国に依存しないサプライチェーン(供給網)を日米で共同構築するための具体策を検討。米国の追加関税に端を発した5500億ドルの対米投融資の新たなプロジェクト組成や、米国の次世代ミサイル防衛構想への参画、レアアース(希土類)開発での協力など、トランプ氏が好みそうないくつかの案件を用意した。
ただ、米・イスラエルによるイラン攻撃を受けて中東情勢が混迷。米中首脳会談も延期となる見通しで、日本の思惑は訪米を待たずに崩れ去った。さらにトランプ氏はこの間、ホルムズ海峡の安全確保への主要国の関与を要求。会談で高市氏にどのような要請をするかは見通せないものの、自衛隊の艦船派遣に法的な限界がある日本が難しい判断を迫られる可能性もある。日本政府関係者は高市氏が日本を発つ前の18日、ロイターの取材に「事態は常に動いている。トランプ氏の要請にどう回答するか、首脳会談の直前まで検討を続けることになるだろう」と焦りを隠さなかった。
会談に先立ち、日本は欧州の主要国とともに共同声明を発表した。エネルギー市場の安定化に向けた措置を講じるとともに、ホルムズ海峡の安全な航行を確保するための「適切な取り組み」に参加する用意があると表明した。
一方、今回の首脳会談で日米は経済、安全保障分野での多くの合意に至る見通しだ。対米投融資の枠組みでは、新たに小型モジュール炉(SMR)や天然ガス火力発電施設の建設プロジェクト、レアアースなど重要鉱物の共同開発を想定する。米国産原油の増産や日本への輸入拡大についても合意を目指す。また、高市氏は米国のミサイル防衛構想「ゴールデン・ドーム」への参画を伝達するとともに、南鳥島(東京都小笠原村)周辺海域のレアアース開発での連携も打ち出す考えだ。
(鬼原民幸 編集:久保信博)
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