最新記事

南シナ海

米国務省、南シナ海における中国の権益を否定(詳細)

U.S. Dismisses China's Claims in South China Sea in State Department Report

2022年1月14日(金)17時57分
ジョン・フェン

報告書は、アメリカとして、ハーグ(オランダ)にある国際仲裁裁判所が2016年に下した判決を支持する姿勢を改めて示したものだ。同裁判所は、フィリピンが中国を提訴した裁判の中で、中国が独自に主張する「九段線」には国際法上の根拠がないとの判決を下した。米国務省は2014年の報告書「リミッツ・イン・ザ・シーズ No.143」の中でも、九段線は国連海洋法条約と矛盾しているとの見解を示していた。

中国側はこれまでの立場を繰り返した

国務省は報告書と共に公表した声明の中で、「今回の調査報告の公表に伴い、アメリカは中国に対して改めて、国連海洋法条約に反映されている国際法にのっとって海洋権益の主張を行い、2016年7月12日の国際仲裁裁判所の判断に従うよう求め、また南シナ海での不法かつ威圧的な活動をやめるよう求める」と述べた。

map31.pngDEPARTMENT OF STATE

nap32.pngDEPARTMENT OF STATE

中国政府は同報告書の公表を受け、13日に反応を示したものの、米国務省の調査の中で既に示されている立場を繰り返したのみで、南シナ海での活動の正当性をめぐる未解決の疑問には答えなかった。

中国外務省の汪文斌報道官は、米国務省の調査は「国際法を歪め、大衆を混乱させ、不和の種をまき、地域情勢を混乱させる」と批判し、こう続けた。「中国には南シナ海における歴史的な権利がある。南シナ海における中国の主権やそれに関連する複数の権利および権益は、国連憲章および国連海洋法条約をはじめとする国際法と一致している」

汪文斌はまた、2016年の国際仲裁裁判所の判決について、「違法であり無効だ」として受け入れない考えを繰り返した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米当局、資本規制案を公表 大手行の必要自己資本4.

ワールド

サウジ、原油180ドル突破を予想 4月下旬まで混乱

ワールド

中国念頭に「現状変更の試み反対」、米側が文書発出 

ワールド

イスラエル軍、テヘランに新たな攻撃開始 「体制イン
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 2
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 3
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 ──「成功」が招く自国防衛の弱体化
  • 4
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 5
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 6
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 7
    原油高騰よりも米国経済・米株市場の行方を左右する…
  • 8
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 9
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 10
    トランプ暴走の余波で加熱するW杯「ボイコット論」..…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 3
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が発生し既に死者も、感染源は「ナイトクラブ」
  • 4
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 5
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 6
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 7
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 8
    ズボンを穿き忘れてる! 米セレブ、下を穿かず「目の…
  • 9
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 10
    住宅建設予定地に眠っていた「大量の埋蔵金」...現在…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中