最新記事

中国経済

中国停電は「解決困難」で長期化の予測...構造問題が解決を妨げる

2021年10月5日(火)18時06分
ジェームズ・パーマー
中国の電力産業(イメージ画像)

中国の電力需要は一層高まる見込み HAN JIAJUNーVCG/GETTY IMAGES

<世界的な石炭価格の高騰だけが原因ではない。中国政府による電力産業への圧力など複雑すぎる背景が解決を難しくする>

バブル崩壊の懸念が高まる中国が、電力危機にも見舞われている。電力供給不足が深刻化し、9月末には全31省・自治区・直轄市のうち20で停電や供給制限が発生した。

中国は石炭火力発電の比率が高いが、新型コロナ禍で石炭価格が世界的に高騰。電力価格が政府の管理下にあるため電力各社は石炭価格の上昇分を自由にコストに転嫁できず、供給制限して赤字を回避するしかない。

中央政府が二酸化炭素排出量の削減目標達成のために電力消費削減や発電合理化などで圧力をかけている点も状況を悪化させた。電力不足を受けてアップルやテスラの中国工場が操業を停止するなど、世界のサプライチェーンにも影響が広がっている。

10月からは国慶節の大型連休が始まり、電力需要は高まる見込み。さらに今年は厳冬が予想されている。政府の石炭禁止令で北東部が凍り付いた2017年と同じく、今年も寒さに震える冬が待ち受けているかもしれない。

From Foreign Policy Magazine

ニューズウィーク日本版 教養としてのミュージカル入門
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2026年3月17号(3月10日発売)は「教養としてのミュージカル入門」特集。社会と時代を鮮烈に描き出すポリティカルな作品の魅力[PLUS]山崎育三郎ロングインタビュー

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら



今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

原油が200ドルに達する可能性は低い=米エネルギー

ワールド

トランプ氏、原油高は米の利益 イラン核保有阻止が最

ワールド

イラン新指導者が初声明、国民の結束呼びかけ 米軍基

ビジネス

米新規失業保険申請、1000件減の21.3万件 雇
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 2
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃に支持が広がるのか
  • 3
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車整備は収入増、公認会計士・税理士は収入減
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 7
    「邪悪な魔女」はアメリカの歴史そのもの...歌と魔法…
  • 8
    世界の視線は中東から日本へ...企業主導で築くインド…
  • 9
    イランがドバイ国際空港にドローン攻撃...爆発の瞬間…
  • 10
    「イラン送りにすべき...」トランプ孫娘、警護隊引き…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」と言われる外国特派員の私が思うこと
  • 4
    「このままよりはマシだ」――なぜイランで米軍の攻撃…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、英連邦デー式典に出席...公開さ…
  • 6
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 7
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 8
    職業別の収入に大変動......タクシー運転手・自動車…
  • 9
    日本の保護者は自分と同じ「大卒」の教員に敬意を示…
  • 10
    中国はイランを見捨てた? イランの「同盟国」だっ…
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中