最新記事

中東

レバノンの港で再び火災、国境ではイスラエルのドローンが墜落し緊張走る

Lebanon Battles New Beirut Port Fire, Downs Israel Drone As Crises Continue

2020年9月11日(金)15時50分
トム・オコナー

レバノン軍はさらに、「イスラエルに所属する2機の戦闘機」が、南部国境付近から北部にかけて領空全域を侵犯したと主張した。

この件についてレバノン軍は、国連レバノン暫定軍(UNIFIL)に通報し、現在、確認が行われていることを明らかにした。

イスラエルとレバノンの国境をめぐっては過去数十年にわたって戦争や軍事衝突が繰り返されてきた。最近では昨年9月に、イランの支援を受けるイスラム教シーア派武装組織ヒズボラとイスラエル軍の間でミサイル攻撃の応酬が起きている。

米政府はヒズボラと繋がる元閣僚2人を制裁

ヒズボラは豊富な武器を持ち、隣接するシリアまで活動を拡大している。そのシリアでは、イスラエル軍がイランとの関連が疑われる拠点に空爆を繰り返している。ヒズボラの指導者ハッサン・ナスララ議長は、今年7月にシリアの首都ダマスカス近郊でイスラエル軍が行った空爆によってヒズボラ戦闘員が死亡したことへの復讐を宣言している。

この空爆の後、イスラエルは2回に渡って、ヒズボラがイスラエルとレバノンの国境として国連が設定した「ブルーライン」を越えて侵入していると非難した。

米政府は8日、レバノンのユスフ・フィニアノス元公共事業・運輸相とアリ・ハッサン・ハリル元財務相の2人に対して、ヒズボラを支援しているとして米国内の資産凍結などの制裁を科すことを発表した。米政府は、ヒズボラをテロ組織として指定している。

ヒズボラはレバノン政府に強い影響力を持っており、このため米政府はレバノンへの長期的な支援に消極的になっている。

<話題の記事>
【動画】タランチュラが鳥を頭から食べる衝撃映像とメカニズム
ハチに舌を刺された男性、自分の舌で窒息死
老化しない唯一の哺乳類、ハダカデバネズミ「発見」の意味
コロナ感染大国アメリカでマスクなしの密着パーティー、警察も手出しできず

20200915issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

9月15日号(9月8日発売)は「米大統領選2020:トランプの勝算 バイデンの誤算」特集。勝敗を分けるポイントは何か。コロナ、BLM、浮動票......でトランプの再選確率を探る。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏がBBC提訴、議会襲撃前の演説編集巡り巨

ビジネス

英総合PMI、12月速報は52.1に上昇 予算案で

ビジネス

独ZEW景気期待指数、12月は45.8に上昇 予想

ワールド

ウクライナ提案のクリスマス停戦、和平合意成立次第=
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連疾患に挑む新アプローチ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 6
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 7
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 8
    アダルトコンテンツ制作の疑い...英女性がインドネシ…
  • 9
    FRBパウエル議長が格差拡大に警鐘..米国で鮮明になる…
  • 10
    「なぜ便器に?」62歳の女性が真夜中のトイレで見つ…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 7
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 8
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 9
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 10
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中