最新記事

インスタントラーメン、ロックダウン時のアメリカでバカ伸び NYTのレビューで高評価の韓国商品が躍進

2020年9月9日(水)20時00分
ウォリックあずみ(映画配給コーディネイター)

アメリカのスーパーマーケットに並ぶ辛ラーメンブラック photo by Azumi Warrick

<日本では国民食といえる存在のインスタントラーメン。アメリカでは今年、都市封鎖時の非常食として売上が伸びている>

今年の春、空前のコロナウイルスのパンデミックで世界各国で都市封鎖が始まっているなか、飛ぶように売れた商品といえば「トイレットペーパー」だった。筆者の住んでいるアメリカのスーパーマーケットでも、トイレットペーパーやペーパータオルの売り切れが続出し、その後通常通り製品が棚に並ぶようになっても、つい最近まで「一人2個まで」という制限付きだった。

そんなトイレットペーパー・パニックの陰で、同じく飛ぶように売れていたものといえば「インスタントラーメン」だ。アジア圏での人気が高いと思われがちだが、インスタントラーメンはアメリカでもすっかり定着している。報道によると、欧米での新型コロナの感染が拡大し出した2月23日〜3月21日の約1カ月間で、アメリカでのインスタントラーメンの売り上げが、なんと578%もアップしたそうだ。非常食として、小麦粉やパスタと共に買い求める人が急増したのだろう。

韓国のインスタントラーメンを日本のスーパーで見かけることは珍しくなくなったが、アメリカでもアジア系スーパーではない一般のスーパーマーケットで、辛い韓国風のラーメンをよく見かける。

韓国・農心、前年同期比35%売上伸びる

もちろん、今回の売り上げアップにより、アメリカでの韓国インスタントラーメンの売り上げも好調のようだ。「辛ラーメン」でおなじみの食品会社「農心」は、今年アメリカでの上半期の売り上げが前年比35%もアップし、1億6400万ドルと歴代最高額に達したと発表した。全米に広く展開している大型スーパーマーケットのウォルマートでは35%、コストコで51%、ネット通販のアマゾンでは、なんと79%もアップしたという。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

石破首相「双方の利益になるよう最大限努力」、G7で

ワールド

米中貿易枠組み合意、軍事用レアアース問題が未解決=

ワールド

独仏英、イランに核開発巡る協議を提案 中東の緊張緩

ワールド

イスラエルとイランの応酬続く、トランプ氏「紛争終結
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?...「がん」「栄養」との関係性を管理栄養士が語る
  • 2
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 3
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波でパニック...中国の輸出規制が直撃する「グローバル自動車産業」
  • 4
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されず…
  • 5
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 6
    メーガン妃とキャサリン妃は「2人で泣き崩れていた」…
  • 7
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 8
    さらばグレタよ...ガザ支援船の活動家、ガザに辿り着…
  • 9
    4年間SNSをやめて気づいた「心を失う人」と「回復で…
  • 10
    ハルキウに「ドローン」「ミサイル」「爆弾」の一斉…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 5
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 6
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 7
    今こそ「古典的な」ディズニープリンセスに戻るべき…
  • 8
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 9
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 10
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中