最新記事

日本政治

いよいよ強まる安倍首相の退陣観測 河井前法相逮捕でさらに逆風 

2020年6月18日(木)19時32分

自民党総裁の外交特別補佐も務めた河井克行前法相の逮捕は、支持率が過去最低水準まで沈んだ安倍晋三首相にとって壊滅的な打撃となりかねない。写真は都内で4月撮影(2020年 Franck Robichon/ REUTERS)

自民党総裁の外交特別補佐も務めた河井克行前法相の逮捕は、支持率が過去最低水準まで沈んだ安倍晋三首相にとって壊滅的な打撃となりかねない。来年9月に迎える党総裁任期前の退陣へと扉を開く可能性もある。

自民党内の一部では早期退陣がささやかれ、ライバルたちによる後継争いの動きが活発化している。日本の憲政史上で在任期間最長となった安倍首相は、これまで支持率が落ちても立ち直ってきたが、今や身内の支持を失いつつあるようだ。

日本の検察当局は18日、妻の案里氏が初当選した昨年の参議院選挙をめぐり、票の取りまとめを依頼するため地元議員らに現金を配った容疑で河井夫妻を逮捕した。東京地検によると、夫妻は5人に計170万円を供与。これとは別に、克行容疑者は約90人に計2400万円を支払った。

案里氏には自民党本部から1億5000万円の政治資金が支払われていた。違法ではないものの、その額の大きさから、安倍首相が了承したものかどうか疑問の声が出ている。安倍首相は18日、通常国会閉会を受けて開いた記者会見で、河井容疑者の逮捕について「大変遺憾だ。かつて法相に任命した者として責任を痛感している」と述べた。

「総理は持たない」と、自民党の中堅議員は話す。「年末まで持つのは厳しいのではないか」。

有権者の間では安倍政権による新型コロナウイルスの経済対策に不満が高まっていたが、河井夫妻の逮捕というスキャンダルが、さらに支持率に影響を与えそうだ。検察幹部の定年延長問題を巡っても、司法の独立を脅かすとして批判にさらされていた。

「当然だけど大きなお金も動いている。そのお金は闇の中ということなのか」と、東京の主婦(65)は言う。「安倍さんの責任は重い」。


【話題の関連記事】
・東京都、新型コロナウイルス新規感染41人 6月の感染合計440人に
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・米6州で新型コロナ新規感染が記録的増加 オレゴンでは教会で集団感染
・街に繰り出したカワウソの受難 高級魚アロワナを食べたら...

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

再送フーシ派がイスラエル攻撃、イエメンの親イラン武

ワールド

再送-UAEのアブダビで5人負傷、火災も発生 ミサ

ワールド

タイ新政権、来週発足へ アヌティン首相が表明 

ビジネス

中国の大手国有銀3行、25年の利益ほぼ横ばい 不動
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 2
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊張緩和の兆しか
  • 3
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?...「単なるホラー作品とは違う」「あの大作も顔負け」
  • 4
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 5
    ウィリアム皇太子が軍服姿で部隊訪問...「前線任務」…
  • 6
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 7
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 8
    「俺たちはただの人間だ」――BTSが新アルバム『ARIRAN…
  • 9
    日本経済にとって、円高/円安はどちらが「お得」な…
  • 10
    ヒドラのように生き延びる...イランを支配する「革命…
  • 1
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店員も「なすすべなし」の暴走モード
  • 4
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 6
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 7
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 8
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 9
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 10
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中