最新記事

韓国社会

韓国クラスター発生の梨泰院、BTSメンバーら芸能人も 感染者追跡の陰で性的マイノリティへの差別も

2020年5月20日(水)21時15分
ウォリックあずみ(映画配給コーディネイター)

米兵やゲイなどさまざまな人を受け入れる街、梨泰院

クラスター発生の舞台となった梨泰院は、米軍基地が近くにあったことから、外国人が多く集まる独特の雰囲気をもつ街として繁栄してきた。

ソウルでクラブのある繁華街といえば、江南を思い浮かべる人も多いが、高級エリアの江南に対して梨泰院はもっとカジュアルで雑多な人が行き交う多国籍な雰囲気の街だ。クラブをとっても、江南はドレスコードがあったり年齢制限(30代までといった上限)があるが、梨泰院はそこまでうるさくないし、ゲイが集まるようなバーは江南では見かけることはない。

ソウルの繁華街を東京になぞられえて、江南は銀座、梨泰院は六本木という例えで語ることがある。だが、イスラム圏を含めたさまざまな国の人、ゲイなどのマイノリティを受け入れる、何でもありな雰囲気は新宿二丁目の方が近いかもしれない。

BTSのジョングクや元KARAギュリなども行っていた

そんなカジュアルでありつつ、ちょっと危険な雰囲気も漂う街は、芸能人たちもよく訪れるスポットとしても知られていた。そのため今回新型コロナウイルスのクラスター発生が明るみになったときから、ネットでは「梨泰院でアイドルを見かけた」との噂が流れていた。

そして、18日あるネットメディアが「噂の出回っていた<梨泰院のアイドル>の正体はBTS防弾少年団ジョングク、ASTRO チャ・ウヌ、NCT ジェヒョン、SEVENTEEN ミンギュだ」と報道。4人の各所属事務所はその日のうちにこの報道を事実と認めて、社会的距離を置くべき期間中に梨泰院を訪れたことを謝罪した。

梨泰院で遊んでいた芸能人は男性だけではない。日本でも人気のあった元KARAのメンバー・ギュリが、クラスター発生当時クラブKINGに入店していたことを認めている。一部の客はギュリがマスクをしていなかったと発言し、批判が集まっていたが、ギュリは事務所を通じて入店からマスクを着用し、すでに検査も受けて陰性判定を貰ったことを謝罪文と共に発表している。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル首相、ハマスが停戦違反と主張 既収容遺体

ビジネス

ユーロ高、欧州製品の競争力を著しく損なう 伊中銀総

ワールド

ウクライナ、和平交渉の用意あるが領土は譲らず=ゼレ

ビジネス

米景気減速リスクは誇張、資金流入続く 金融大手幹部
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大ショック...ネットでは「ラッキーでは?」の声
  • 3
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」にSNS震撼、誰もが恐れる「その正体」とは?
  • 4
    「平均47秒」ヒトの集中力は過去20年で半減以下にな…
  • 5
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 6
    楽器演奏が「脳の健康」を保つ...高齢期の記憶力維持…
  • 7
    「信じられない...」レストランで泣いている女性の元…
  • 8
    「死んだゴキブリの上に...」新居に引っ越してきた住…
  • 9
    中国のレアアース輸出規制の発動控え、大慌てになっ…
  • 10
    シンガポール、南シナ海の防衛強化へ自国建造の多任…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 4
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した…
  • 5
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 6
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 7
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 8
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 9
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 10
    シンガポール、南シナ海の防衛強化へ自国建造の多任…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 9
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中