最新記事

新型コロナウイルス

新型コロナ、感染者密度で見えてくる本当の危険度

2020年4月22日(水)14時30分
舞田敏彦(教育社会学者)

東京都では、区市町村別の感染者数も公表されている。最も多いのは世田谷区の293人(4月19日時点)で、面積をこれで割って平方根をとると450メートル四方に1人となる。感染者の存在密度が最も高いは新宿区で、280メートル四方に1人だ。潜伏感染者も加えると、100メートル、いや50メートル四方に1人かもしれない。衝撃的な数字で、これだけ見ても不要不急の外出が憚られる。

data200422-chart02.png

<図1>は、都内23区の感染者存在密度を地図に落としたものだ。4月8日と4月19日時点の対比だが、わずか10日あまりで事態が深刻化しているのが分かる。色が濃いのは、500メートル四方未満(徒歩圏内)に1人の区で、4月19日時点では半分の区が該当する。来月には、どんな事態になっているのか。

感染者数がアップデートされるたびに人々は震え上がり、外出自粛要請を待たずとも、不要不急の外出は控えるようになっている。緊急事態宣言後の土曜日、JR渋谷駅の利用客(定期券外)は平常時より98%も減ったそうだ。若者は自宅にいるのが苦痛らしく、ついつい繁華街に出てしまうようだが、彼らとて上記のようなデータを見たら感染拡大の現実を認識するかもしれない。データは、どう見せるかも大事だ。

狭い土地に人口が密集した大都市は、感染症のような危機に弱い。東京一極集中の弊害が言われて久しいが、コロナ危機によりそれが露呈してきた。「ポスト・コロナ」の時代には、仕事のオンライン化と同時に、地方移住も進むかもしれない。

<資料:厚労省「新型コロナウイルス感染症の現在の状況」
    東京都保健福祉局「新型コロナウイルスに関連した患者の発生について 」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

金融政策は「良い位置」、二大責務間に緊張も=FRB

ビジネス

ミランFRB理事「約1%の利下げ必要」、原油高でも

ワールド

G7、エネルギー市場安定化に向けあらゆる措置を講じ

ワールド

迎撃ミサイル破片が直撃、イスラエル北部ハイファの石
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 3
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思われるドローンの攻撃を受け大炎上
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ビートルズ解散後の波乱...「70年代のポール・マッカ…
  • 6
    ヒドラのように生き延びる...イランを支配する「革命…
  • 7
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反…
  • 8
    【銘柄】東京電力にNTT、JT...物価高とイラン情勢に…
  • 9
    イタリアに安定をもたらしたメローニが国民投票で敗…
  • 10
    アリサ・リュウの自由、アイリーン・グーの重圧
  • 1
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 2
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 3
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」モナコ舞踏会に見る富と慈善
  • 4
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 5
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 6
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 7
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 8
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 9
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 10
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 6
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 7
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 8
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中