最新記事

韓国

コロナ危機の最中の韓国総選挙──文在寅政権に勝算あり

A Mid-Term Test for Moon Jae-In

2020年3月28日(土)15時00分
イルダー・ダミノフ(政策シンクタンク ビジョナリー・アナリティクス研究員)

野党側が進行中の公衆衛生危機で得点を稼ごうとするのは無理もないが、これまでのところ、その試みは大した利益を生んでいない。それどころか逆効果になり、野党側の評判にダメージを与えたとも言えそうだ。米誌フォーリン・ポリシーは2月27日付の記事で、WHO(世界保健機関)の勧告に反して、政治集会を繰り返す韓国の保守派を非難。一部の韓国国民もそうした考えを共有している。

3つの要素と世論調査の集計結果の分析から判断すると、韓国の総選挙では与党が過半数を維持、あるいは議席を積み増す可能性が高い。それでも、今回の総選挙は大接戦になるだろう。

朴をめぐるスキャンダルが示したように、韓国人は支持対象を即座に替えることも忘れてはならない。公約である改革に現政権が真剣に取り組まなければ、有権者はためらわず鉄ついを下すはずだ。

From thediplomat.com

<本誌2020年3月31日号掲載>

【参考記事】韓国で感染爆発を招いた2つの病魔──新興宗教と保守政治家
【参考記事】韓国はなぜ日本の入国制限に猛反発したのか

20200331issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年3月31日号(3月24日発売)は「0歳からの教育 みんなで子育て」特集。赤ちゃんの心と体を育てる祖父母の育児参加/日韓中「孫育て」比較/おすすめの絵本とおもちゃ......。「『コロナ経済危機』に備えよ」など新型コロナウイルス関連記事も多数掲載。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

訂正-アングル:総強気の日本株、個人もトレンドフォ

ビジネス

アングル:グローバル企業、中国事業の先行き悲観 国

ビジネス

日銀、25年度GDPを小幅上方修正の可能性 関税影

ビジネス

英政府、年金基金20団体と連携 26億ポンドを国内
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 2
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 5
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 6
    ニッポン停滞の証か...トヨタの賭ける「未来」が関心…
  • 7
    ギザギザした「不思議な形の耳」をした男性...「みん…
  • 8
    【インタビュー】参政党・神谷代表が「必ず起こる」…
  • 9
    「中国は危険」から「中国かっこいい」へ──ベトナム…
  • 10
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 1
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 2
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 3
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 4
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ…
  • 5
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 6
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 7
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 8
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 9
    「心の知能指数(EQ)」とは何か...「EQが高い人」に…
  • 10
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中