最新記事

2020米大統領選

米大統領選、民主候補争いでバイデンが重要州制す 今後はトランプとの直接対決に照準

2020年3月21日(土)09時14分

郊外で圧倒

フロリダ州の予備選でバイデン氏はマイアミ、オーランド、タンパなどの都市周辺部でサンダース氏に大差で勝利。アリゾナ州ではまだ集計が行われているが、州人口の6割を占めるマリコパ郡ではバイデン氏がサンダース氏を10%ポイントほどリードしている。

バイデン氏は先週、ミシガン州の予備選でも、11月の大統領選で重要な意味合いを持つデトロイト市の周辺部で同様に圧勝している。

フロリダ州の投票率は、新型コロナウイルスの感染拡大で自宅にとどまる人が多かったにもかかわらず、16年を若干上回った。アリゾナ州では郵送による投票数が48万票となり、4年前の投票総数を超えた。

民主党候補指名争いは一時はサンダース氏や同じく左派のウォーレン上院議員が旋風を巻き起こしたが、バイデン氏は国家が緊急事態に直面する中で冷静に指揮を執れる人物として自分を映し出すため、長年にわたる公務の実績を強調した。

エジソン・リサーチの調査では、フロリダとアリゾナの両州で危機対応力はサンダース氏よりもバイデン氏の方が望ましいとの回答が2対1以上の比率になった。

民主党の特別政治活動委員会(スーパーPAC)であるプライオリティーズ・USA・アクションは新型コロナウイルスに伴う危機的状況は、景気が悪化して米国民が日常生活の大きな変更を余儀なくされる中、トランプ氏にとって問題の元凶になると指摘。同委員会の広報担当ジョシュ・シュウェリン氏は「このパンデミックが今後どうなるかは予想できないが、これまでのトランプ氏のひどい対応により、同氏はどの有権者層に対しても一段と脆弱になる」と述べた。

バイデン氏は17日、民主党の運命を左右し得る中南米系有権者の支持が改善した。同氏は勝利宣言の演説で、気候変動や教育、経済改革でサンダース氏に引き寄せられていた若年層有権者にも訴え掛けた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

カンボジア、タイとの国境紛争で国際司法裁判所に解決

ワールド

米ミネソタ州議員銃撃、容疑者逮捕と報道 標的リスト

ビジネス

午前の日経平均は反発、円安が支援 中東情勢警戒はく

ワールド

イラン、イスラエル北部にミサイル攻撃 国際社会は沈
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:非婚化する世界
特集:非婚化する世界
2025年6月17日号(6/10発売)

非婚化・少子化の波がアメリカもヨーロッパも襲う。世界の経済や社会福祉、医療はどうなる?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「タンパク質」より「食物繊維」がなぜ重要なのか?...「がん」「栄養」との関係性を管理栄養士が語る
  • 2
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高にかっこいい」とネット絶賛 どんなヘアスタイルに?
  • 3
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波でパニック...中国の輸出規制が直撃する「グローバル自動車産業」
  • 4
    サイコパスの顔ほど「魅力的に見える」?...騙されず…
  • 5
    林原めぐみのブログが「排外主義」と言われてしまう…
  • 6
    メーガン妃とキャサリン妃は「2人で泣き崩れていた」…
  • 7
    若者に大不評の「あの絵文字」...30代以上にはお馴染…
  • 8
    さらばグレタよ...ガザ支援船の活動家、ガザに辿り着…
  • 9
    ハルキウに「ドローン」「ミサイル」「爆弾」の一斉…
  • 10
    構想40年「コッポラの暴走」と話題沸騰...映画『メガ…
  • 1
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 2
    大阪万博は特に外国人の評判が最悪...「デジタル化未満」の残念ジャパンの見本市だ
  • 3
    「セレブのショーはもう終わり」...環境活動家グレタらが乗ったガザ支援船をイスラエルが拿捕
  • 4
    「サイドミラー1つ作れない」レアアース危機・第3波で…
  • 5
    ブラッド・ピット新髪型を「かわいい」「史上最高に…
  • 6
    ファスティングをすると、なぜ空腹を感じなくなるの…
  • 7
    今こそ「古典的な」ディズニープリンセスに戻るべき…
  • 8
    アメリカは革命前夜の臨界状態、余剰になった高学歴…
  • 9
    右肩の痛みが告げた「ステージ4」からの生還...「生…
  • 10
    脳も体も若返る! 医師が教える「老後を元気に生きる…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 10
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中