最新記事

日韓関係

韓国・康京和外相、入国制限で日本大使を呼び抗議 対抗措置検討も

2020年3月6日(金)20時11分

韓国外務省は6日、声明を発表し、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、日本が韓国からの入国者に指定場所での2週間の待機を要請したことについて、「不合理で過度な措置であり、極めて遺憾だ」とし、日本大使を呼んで抗議した。写真は韓国の康京和外相(左)と日本の冨田浩司駐韓国大使。3月6日、ソウルの韓国外務省で撮影(2020年 聯合ニュース)

韓国外務省は6日、声明を発表し、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、日本が韓国からの入国者に指定場所での2週間の待機を要請したことについて、「不合理で過度な措置であり、極めて遺憾だ」とし、日本大使を呼んで抗議した。

安倍晋三首相は5日、中国・韓国からの入国者抑制策を打ち出した。入国者の2週間待機やビザの効力停止、航空機の到着制限を盛り込んだ。

韓国は、ベトナムとシンガポールの同様の渡航制限を巡っても両国の大使を呼び、抗議している。

韓国外務省は、声明で「日本が十分な事前協議なしに不合理で過度な措置を取ったことは極めて遺憾で、直ちに見直すよう強く求める」とした。

韓国の康京和外相は冨田浩司駐韓国大使を呼び、「日本政府が決定を撤回しないのであれば、必要な対抗措置を考えざるを得ない」と発言。事前に十分な相談や通知がなかったと批判した。

同相は「日本政府がこうした不公正な措置を講じたことに深い遺憾の意を表明する」と述べた。

冨田大使は、状況が悪化していることは康京和外相も承知しているはずであり、感染拡大防止にとって今後2週間が極めて重要だと主張した。

韓国の丁世均首相は、対抗措置を取るとしたが、具体的には言及しなかった。

韓国大統領府はこの問題について、国家安全保障会議(NSC)を開いて協議した。

韓国は新型ウイルス感染の震源地である中国に次いで被害状況が深刻となっているが、韓国疾病予防管理局(KCDC)の6日の発表によると、国内の新たな感染者は196人と前日の760人から減少した。感染者の累計は6284人。

金剛立・保健福祉次官は、集団感染が起きた南東部大邱市の教会の信者20万人超への検査がほぼ終了する中、新たな感染者が減りつつあると述べた。

その上で、記者団に対し「信者と関連して、国内各地で二次的、三次的感染が起きており、今後の状況を予測するのは困難だ」とした。

当局は6日中に最新の感染状況を発表する予定。

菅義偉官房長官は6日の閣議後会見で、中国・韓国からの入国者の2週間待機を要請する措置をこのタイミングで決めたことについて、状況が時々刻々と変化する中で諸外国の状況や様々な知見も踏まえて、政府が総合的に検討した結果だと説明した。

[ソウル 6日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【関連記事】
・新型コロナウイルスは人類への警鐘──感染症拡大にはパターンがある
・ついに日本は終わった──
・イタリア、新型コロナウイルス死者41人増 感染者は4000人に迫る


20200310issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年3月10日号(3月3日発売)は「緊急特集:新型肺炎 何を恐れるべきか」特集。中国の教訓と感染症の歴史から学ぶこと――。ノーベル文学賞候補作家・閻連科による特別寄稿「この厄災を『記憶する人』であれ」も収録。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、イランと「力強い協議」実施 「主要な合

ビジネス

年内利下げの見方維持、イラン紛争早期解決なら=米シ

ワールド

トランプ氏、イランのインフラ攻撃5日間延期 トルコ

ワールド

レバノン地上戦、イスラエル民間人初の死者 自軍の誤
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 2
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店員も「なすすべなし」の暴走モード
  • 3
    「カメラの目の前」で起きた爆発の瞬間...取材中の記者に、イスラエル機がミサイル発射(レバノン)
  • 4
    「胸元を強調しすぎ...」 米セレブ、「目のやり場に…
  • 5
    スウェーデン次期女王ヴィクトリア皇太子、陸軍訓練…
  • 6
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 7
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 8
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 9
    「筋力の正体」は筋肉ではない...ストロングマンが語…
  • 10
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 3
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 4
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 6
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 7
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 8
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ…
  • 9
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 10
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中