最新記事

デモ

香港警察、行政長官に夜間外出禁止令の発令要請

2019年10月3日(木)15時15分

反政府抗議活動が続く香港で、警官の実弾発砲に怒るデモ隊が3日未明まで警察と激しく衝突した。写真は2日に香港で撮影(2019年 ロイター/SUSANA VERA)

抗議活動が続く香港では警察が2日、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官に対して夜間外出禁止令を発令するよう求めた。抗議活動が激化する中、トップレベルの支援が必要だと訴えた。

中国建国70周年に当たる1日に行われたデモでは、警官が発砲した実弾により18歳の男子生徒が負傷。2日にはこれに抗議して数千人がデモ行進した。

警官の実弾発砲に怒るデモ隊は3日未明まで警察と激しく衝突した。

警察官で構成する香港警察隊員佐級協会は2日に発表した声明で「法律の下、われわれは権限が限定された執行機関に過ぎない。こうした相次ぐ大規模な暴動に直面するなか、トップレベルの適切な措置と支援なしで単独で任務を果たせない」と訴えた。

デモ隊は2日夜、市内各地で火炎瓶を投げつけ、放火するなど激しい抗議活動を展開。商店や地下鉄駅の設備を破壊する行為も見られた。警察は催涙ガスを使用して排除に乗り出した。

警察の強硬姿勢に対する市民の怒りは一段と強くなっている。デモ参加者の1人は、男子生徒が至近距離で撃たれたことを厳しく非難し、「抗議活動は続く。われわれはあきらめない」と語った。

香港警察は3日、デモ隊の行為は「公共の秩序を著しく乱し、警官や市民の安全を脅かす」と表明した。

※内容を追加しました。

[香港 3日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2019トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます




20191008issue_cover200.jpg
※10月8日号(10月1日発売)は、「消費増税からマネーを守る 経済超入門」特集。消費税率アップで経済は悪化する? 年金減額で未来の暮らしはどうなる? 賃貸、分譲、戸建て......住宅に正解はある? 投資はそもそも万人がすべきもの? キャッシュレスはどう利用するのが正しい? 増税の今だからこそ知っておきたい経済知識を得られる特集です。


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

EU、ロシア産LNG禁輸を1年前倒しへ 制裁第19

ワールド

EU、ロシア産LNG禁輸を1年前倒しへ 制裁第19

ビジネス

三井住友FG、米ジェフリーズに1350億円を追加出

ワールド

ウクライナ、新たなIMF融資模索 現行融資は27年
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の物体」にSNS大爆笑、「深海魚」説に「カニ」説も?
  • 2
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍、夜間に大規模ドローン攻撃 国境から約1300キロ
  • 3
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ」感染爆発に対抗できる「100年前に忘れられた」治療法とは?
  • 4
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 5
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、…
  • 6
    アジア作品に日本人はいない? 伊坂幸太郎原作『ブ…
  • 7
    ケージを掃除中の飼い主にジャーマンシェパードがま…
  • 8
    「ゾンビに襲われてるのかと...」荒野で車が立ち往生…
  • 9
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 10
    中国経済をむしばむ「内巻」現象とは?
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる」飲み物はどれ?
  • 4
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 5
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 6
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 7
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の…
  • 8
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 9
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 10
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 5
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 6
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中