最新記事

ブレグジット

英ジョンソン首相、12月12日総選挙を提案 野党の賛同は不透明

2019年10月25日(金)10時06分

ジョンソン英首相は24日、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を巡る混迷打開に向け、12月12日の総選挙実施を提案した(2019年 ロイター/HANNAH MCKAY)

ジョンソン英首相は24日、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を巡る混迷打開に向け、12月12日の総選挙実施を提案した。ただ首相に議会解散権はなく、野党の同意が必要となるため、総選挙が実現するかどうかは不透明だ。

首相は声明で「離脱方法は議会が納得できるものでなければならない。もし議会が本心からもっと時間をかけてこの優れた離脱協定案を検討したいのであれば、そうしてもよい。ただし、12月12日に総選挙を実施する必要がある」と述べた。

最大野党・労働党は「合意なき」離脱のリスクが排除されれば、総選挙実施を支持する可能性があると表明。コービン党首は25日予定されるEU側の離脱延長期間を巡る決定を待ち、総選挙を支持するかどうか決めると述べた。

他の野党は総選挙実施に反対を唱えている。

ジョンソン政権は総選挙が混迷打開に向けた唯一の策と見なしているが、ジョンソン首相就任以降、議会は前倒し総選挙の提案を2回否決している。

ジョンソン首相はコービン労働党・党首宛ての書簡で「このまひ状態を2020年まで長引かせれば、企業や雇用、民主主義制度に対する信頼感に重大な影響が及ぶだろう。すでに議会の行動によって、国民投票以降ひどく傷つけられている。議会は英国を人質に取り続けることはできない」と言明した。

同首相はまた、EU側が来年1月31日までの離脱延期を提案してきた場合、自身として11月6日までの離脱協定案批准に向け、関連法案の成立を目指す考えを示した。

その上で、議員らが11月までの批准を目指せば、「12月12日の総選挙前にEU離脱を実現できる」とも述べた。

こうした中、リースモグ下院院内総務は議会に対し「早期の総選挙実施に関する動議については、28日に審議と投票の機会が与えられる」と明言した。

EUは25日に会合を開き、EU離脱期限を来年1月末まで延期する英政府の要請を受け入れるよう求めたトゥスク大統領の提言を承認するか決める。EU高官や外交筋らによると、EUは英国の要請通り3カ月の延期を容認する方向で、英国の用意が整えば期日前の離脱を認める決定が最も可能性の高いシナリオとなっている。しかし、関係筋によると、フランスは英議会に採決の時間を与えるために数日の延長は容認する構えとしつつも、それ以上の延長には反対を唱えている。

*内容を追加しました。



ロイター


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:短観が示すインフレリスク 物価見通し上振

ワールド

トランプ氏、対イラン作戦2─3週間内に終結も 1日

ワールド

米長官、イラン戦争「終結見えてきた」 NATOとの

ワールド

米共和党上院議員、中国製車両の禁止拡大へ法案
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 3
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 4
    初の女性カンタベリー大主教が就任...ウィリアム皇太…
  • 5
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 6
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経…
  • 7
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 8
    北京に代わる新都市構想は絵に描いた餅のまま...大幅…
  • 9
    「え、なんで?」フライト中に操縦席の窓が覆われて…
  • 10
    韓国・週4.5日労働制が問いかけるもの ──「月曜病」解…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 7
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 8
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 9
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 10
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中