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大河メコンを痛めつける中国とラオスのダム競争

Mekong in Trouble

2019年9月6日(金)16時30分
ルーク・ハント

メコン川の漁獲量減少でとりわけ大きな打撃を受けているのは、カンボジアのチャム族だ。ベトナムのチャム族は仏教徒が中心だが、カンボジアで暮らすチャム族はイスラム教徒が多く、宗教上の理由で豚肉を食べないからだ。

チャム族の間では、脱漁業の動きも既に始まっている。その結果、教育水準が高まり、給料の高い職に就く人たちも出てきているという。

しかし、チャム族のあるイスラム聖職者は言う。「寂しい思いもある。一つの時代が終わろうとしている。これから私たちの食生活と生活様式がどう変わっていくのか見当がつかない」

From thediplomat.com

<本誌2019年9月10日号掲載>

【関連記事】メコン川を襲う世界最悪の水危機
【関連記事】何もない......でも何かに出会える国 日本から「一番遠いASEAN」ラオスの魅力とは

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※9月10日号(9月3日発売)は、「プーチン2020」特集。領土問題で日本をあしらうプーチン。来年に迫った米大統領選にも「アジトプロップ」作戦を仕掛けようとしている。「プーチン永久政権」の次なる標的と世界戦略は? プーチンvs.アメリカの最前線を追う。


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