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ルノーの企業統治責任者、日産との統括会社から多額報酬 役員会は認知せず

2019年1月11日(金)10時45分

1月10日、仏自動車大手ルノーの幹部が、オランダにある日産自動車との統括会社を通じてルノーの役員会に認知されていない多額の報酬を受け取っていたことが、関係筋の話やロイターが確認した資料で明らかになった。写真は2017年10月、パリで開かれたルノーの記者会見に出席するマウナ・セペリ氏(2019年 ロイター/Charles Platiau)

仏自動車大手ルノーの幹部が、オランダにある日産自動車との統括会社を通じてルノーの役員会に認知されていない多額の報酬を受け取っていたことが、関係筋の話やロイターが確認した資料で明らかになった。

この幹部はルノーのコーポレートガバナンス(企業統治)責任者でゼネラルセクレタリー(秘書役)のムナ・セペリ氏。連合の会長を兼務するカルロス・ゴーン容疑者と日産前代表取締役のグレッグ・ケリー被告が、セペリ氏に50万ユーロ(57万2000ドル)の支給を承認したという。

報酬は日産、ルノー、三菱自動車の3社連合の統括会社で日産とルノーが折半出資する「ルノー・日産BV(RNBV)」が支給。この支払いが違法または両社のルールに違反していることを示す事実はないが、ガバナンスや利益相反を巡る問題が浮上している。

ルノーはRNBV役員としてのセペリ氏への支給についてはコメントを控えた。セペリ氏はコメントの求めに応じていない。

ルノーの広報担当は電子メールで「個人の報酬は完全に正当なものである一方、法に基づいて開示されていない」と説明。「個人名が分かる形で報酬が公表されることになれば、これは個人情報であるため、ルノーは憤慨するだろう」とした。

同社はまた、セペリ氏に利益相反があった可能性を否定した。また、RNBVの取締役はメンバーの報酬について承知していたと説明した。

RNBV取締役はセペリ氏のほかに、ゴーン容疑者や日産の西川広人最高経営責任者(CEO)も含む9人が名を連ねる。セペリ氏はルノーの会社秘書役として、広報や法務、取締役への情報伝達を管理する役割を担っている。

ゴーン容疑者とケリー被告は2013年3月26日に開いた会合で、セペリ氏の「取締役としての職務遂行」の対価として12万5000ユーロをすぐに支払い、その後も年間で10万ユーロとなるよう月次の支給を続けることで合意したことが議事要旨で判明。セペリ氏が13年に20万ユーロ、2014─16年に毎年10万ユーロを受け取ったことが年次財務資料などで確認された。

RNBV取締役のうち、セペリ氏だけが統括会社役員として追加の報酬を受け取っていた。

フランスの議決権行使助言会社プロクシインベストの責任者は「セペリ氏がRNBVから報酬を受け取っていたとすれば、利益相反となる」と指摘。「少なくとも、ルノーの取締役が把握しているべきだった」と語った。

RNBVや3社連合の他の傘下企業の財務状況は、11月のゴーン容疑者の逮捕につながった日産の内部調査の対象となった。

また、仏政府はルノーに対し、統括会社を通じて同社幹部に支払われた報酬の詳細を開示するよう要請している。

ロイターは12月に、セペリ氏を含む連合の幹部数人がゴーン容疑者の報酬の一部について、RNBVなどを経由して外部に額を公開せずに支払う案を一時検討していたと報じている。

[パリ/横浜 10日 ロイター]


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