最新記事

アメリカ政治

トランプの外交政策、民主党の下院奪還でどう変わるか

2018年11月12日(月)09時13分

●トランプ氏の通商政策に反対するか

共和党と同様、民主党内でもトランプ大統領の対中貿易戦争を巡っては意見が分かれている。一部の民主党議員は、自由貿易は雇用を生み出すと考えているが、鉄鋼業や製造業といった産業の労働者を守るため関税を支持する民主党議員もいる。

大統領は通商政策において相当な権限を有しているが、民主党はトランプ氏の行動に対する説明責任の強化を求めている。その中には、農業や製造業が集中する州、特に中西部に影響を及ぼしている中国への急激な関税引き上げも含まれている。

通商問題でたとえトランプ大統領を糾弾しなくても、民主党はいかなる貿易協定も労働基準や環境基準を確実に設けることを大統領に求めるだろう。

●米国をイラン核合意に復帰させるか

民主党は、自党のオバマ前政権が2015年にイランと合意した国際的な核合意からトランプ大統領が離脱したことに激怒した。だが、共和党がホワイトハウスを支配している限り、その方針を転換させるためにできることはほとんどない。

議員たちはイランに対して友好的過ぎると思われることを警戒している。とりわけ、イスラエルがイランに対して敵対的な姿勢を示しているからだ。イスラエルのネタニヤフ首相が米共和党議員との関係を深める一方、イスラエルとの強い関係は、共和、民主両党にとって最優先事項であることに変わりはない。

エンゲル議員はイラン核合意に反対した民主党議員の1人だが、トランプ大統領はイラン核合意や他の問題において欧州連合(EU)加盟国など重要な同盟諸国と協力すべきだと指摘する。「われわれがなすべきことは、これまで築き上げてきた同盟関係の修復を試みることだ」

(翻訳:伊藤典子 編集:下郡美紀)

Patricia Zengerle

[ワシントン 7日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国の大手国有銀3行、25年の利益ほぼ横ばい 不動

ワールド

イエメンからミサイル発射、イスラエル軍発表 フーシ

ビジネス

中国BYDの25年決算、4年ぶり減益 国内で競争激

ワールド

トランプ米大統領「次はキューバ」、具体策には触れず
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:BTS再始動
特集:BTS再始動
2026年3月31日号(3/24発売)

3年9カ月の空白を経て完全体でカムバック。世界が注目する「BTS2.0」の幕開け

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 2
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊張緩和の兆しか
  • 3
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?...「単なるホラー作品とは違う」「あの大作も顔負け」
  • 4
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 5
    ウィリアム皇太子が軍服姿で部隊訪問...「前線任務」…
  • 6
    「俺たちはただの人間だ」――BTSが新アルバム『ARIRAN…
  • 7
    日本経済にとって、円高/円安はどちらが「お得」な…
  • 8
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 9
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 10
    ニュースでよく聞く「東京外国為替市場」は、実際は…
  • 1
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店員も「なすすべなし」の暴走モード
  • 4
    三笠宮彬子さまも出席...「銀河の夢か、現実逃避か」…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 6
    中国の公衆衛生レベルはアメリカ並み...「ほぼ国民皆…
  • 7
    イランは空爆により核・ミサイル製造能力を「喪失」…
  • 8
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 9
    【クイズ】2年連続で「世界幸福度ランキング」で最下…
  • 10
    作者が「投げ出した」? 『チェンソーマン』の最終…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中