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日本人技術者OBを潜水艦建造に起用? 台湾、ステルス外交で日豪印に急接近

2018年9月21日(金)16時18分

台湾の複数の研究者によると、台湾が自主建造を目指す潜水艦計画について、退職した日本人技術者が支援のために訪台している。

台湾国防部(国防省に相当)はロイターの問い合わせに対し、そうした報道は「完全な憶測だ」と発表した海軍の声明を参照するよう回答した。

日本の外務省は、日本人技術者が関与しているとの情報は把握していないとした上で、「台湾との関係は1972年の日中共同声明にあるとおりで、非政府間の実務的な関係は維持されている」としている。

台湾の外交は「半官半民」の役割が重要性を増している。特に鍵を握るのが、政権に近い台北の研究機関。外交部が一部資金を拠出し、国家安全会議(安全保障会議)と密接な両岸交流遠景基金会が、現役の研究者や退職した当局者、軍出身者、時には現職の政府関係者に幅広く接触している。

同会は台湾の国際的な交流を後押しているが、研究者らによると、現役の軍関係者が関わる場合は制服を着ずに国外へ出張するという。台湾がいかに目立たないように活動しているかを示している。

(翻訳:山口香子、編集:久保信博)

[ロイター]


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