最新記事

中国食品

中国、火鍋からネズミの死骸が出て株価暴落、損失1.9億ドル

Dead Rat In Soup Costs Restaurant $190 Million

2018年9月13日(木)19時39分
ブレンダン・コール

火鍋に入っていたネズミは、毛がなく四肢を伸ばしていた(写真はイメージです) Reinhard Krause-REUTERS

<中国の外食チェーンがまた「制裁」を受けた。ネットを駆け巡った気持ち悪過ぎる動画と株式市場で>

妊婦が食べていた火鍋にネズミの死骸が入っていたことがわかり、中国のレストランチェーン、呷哺呷哺(シャブシャブ)の株式時価総額は1.9億ドルも減少した。

女性は9月6日、夫と一緒に、山東省の呷哺呷哺の支店で火鍋を注文し、そのなかからネズミを発見した。

店は約730ドル相当を補償金として提示したが、夫は、妻が病院で検査を受けるのが先だと主張したと、サウスチャイナ・モーニングポスト氏は報じている。また店の別のスタッフは、もし胎児の健康が心配で堕胎するなら2900ドル払うと言った、と夫は言う。

火鍋の赤いスープに浮かんだ毛がなく四肢が伸びたネズミの死骸の写真は、中国最大のSNS、微博(ウェイボー)を駆け巡り、呷哺呷哺の株価は12%下落した。

同社はわずか数日で株式時価総額から1.9億ドルを失った。

あるツイッターユーザーはこうコメントした。「命と健康を無視するにも程がある」

9月8日に出した声明で呷哺呷哺は、衛生上の不備が原因だったと書いたが、後に削除した。代わりに、食品の安全には常に気を使ってきたが、改善が必要ならする、と書いた。

初期の捜査では、店にネズミの痕跡はなかった。ただ、水が溜まって腐っていたり、野菜の一部が安全基準に達していなかったという。

呷哺呷哺は1998年に開業し、中国に759店舗を展開する。問題の店舗は営業停止中で捜査が続いている。

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナは単なる資源提供国にならず、ゼレンスキー

ワールド

ロシア、トランプ氏称賛 「ウクライナ戦争の主因はN

ビジネス

欧州、銀行規制簡素化の検討必要 過度な規制回避を=

ビジネス

中日両国は政策の意思疎通強化すべき、王商務相が経済
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 2
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「20歳若返る」日常の習慣
  • 3
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 4
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 5
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    1月を最後に「戦場から消えた」北朝鮮兵たち...ロシ…
  • 8
    祝賀ムードのロシアも、トランプに「見捨てられた」…
  • 9
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 10
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 1
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 2
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だった...スーパーエイジャーに学ぶ「長寿体質」
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    【徹底解説】米国際開発庁(USAID)とは? 設立背景…
  • 8
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 9
    週に75分の「早歩き」で寿命は2年延びる...スーパー…
  • 10
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
  • 9
    戦場に「杖をつく兵士」を送り込むロシア軍...負傷兵…
  • 10
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中