最新記事

アメリカ政治

ホワイトハウス法律顧問退任へ ロシア疑惑捜査協力でトランプと関係悪化

2018年8月30日(木)11時36分

8月29日、トランプ米大統領は、ホワイトハウスのドン・マガーン法律顧問(左)が今秋退任するとツイッターで明らかにした。写真はホワイトハウスで6月撮影(2018年 ロイター/Jonathan Ernst)

トランプ米大統領は29日、ホワイトハウスのドン・マガーン法律顧問が今秋退任するとツイッターで明らかにした。

マガーン法律顧問は最高裁判事候補の選定で中心的役割を果たし、ブレット・カバノー判事の指名を主導した。議会でカバノー氏の指名が承認された後、離職するという。カバノー判事の指名承認は最高裁の次期開廷期が始まる10月上旬までに行われるとみられている。

2016年米大統領選でもトランプ陣営で重要な役割を担ったが、ロシアの大統領選介入疑惑を巡る捜査に自主的に協力したことが引き金となり、トランプ大統領との関係は悪化。退任は広く予想されていた。

米紙ワシントン・ポストによると、マガーン氏はモラー特別検察官の捜査チームによる聴取で、トランプ大統領によるコミー前米連邦捜査局(FBI)長官の解任や、セッションズ司法長官やローゼンスタイン司法副長官への批判について質問を受けたという。

トランプ大統領はツイッターへの投稿後、記者団に対し、マガーン氏が捜査チームに明らかにしたことに関して懸念していないと言明し、「われわれは全て規則通りにやっている」と述べた。

政権当局者によると、マガーン氏は自身の退任についてトランプ大統領がツイッターで発表することは事前に知らなかったが、連邦裁判所判事への保守派指名や規制緩和などで功績を残したことから退任を考えていたという。

トランプ政権発足後、ホワイトハウス高官の離職率は歴代最高の水準にある。

トランプ大統領にとってマガーン氏の退任は、ロシア疑惑を巡る捜査にもっと強硬な姿勢で対抗する用意のある人物を後任に起用するチャンスとなる可能性がある。

ホワイトハウスのサンダース報道官は、トランプ大統領がまだ後任を決定していないことを明らかにした。

後任としては、ロシア捜査への対応を支援するため5月にホワイトハウスに加わった弁護士のエメット・フラッド氏が有力視されており、サンダース報道官は同氏について「(ホワイトハウスで)非常に尊敬されている」と述べた。その上で、現時点で確定した計画はないとした。

フラッド氏は特別検察官による捜査への懐疑的な姿勢で知られ、スター特別検察官(当時)の捜査を受けたクリントン元大統領の弾劾裁判で助言役を務めた経歴を持つ。

このほか、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、司法省反トラスト局の責任者であるマカン・デルラヒム氏も候補に挙がっていると報じた。

[ワシントン 29日 ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米の要請で和平協議延期、新たな協議に応じる用意=ゼ

ワールド

トランプ氏、イラン最高指導者へのモジタバ師選出に「

ワールド

対イラン作戦さらに踏み込む、成功と宣言可能も=トラ

ワールド

トランプ氏、供給確保へ一部の石油関連制裁を免除
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:教養としてのミュージカル入門
特集:教養としてのミュージカル入門
2026年3月17日号(3/10発売)

社会と時代を鮮烈に描き出すミュージカル。意外にポリティカルなエンタメの「魔力」を学ぶ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 3
    ダイヤモンドのような「ふくらはぎ」を鍛える最短ルートとは?...スクワットの真実
  • 4
    40年以上ぶり...イスラエル戦闘機「F-35I」が、イラ…
  • 5
    「一日中見てられる...」元プロゴルファー女性の「目…
  • 6
    「巨大な水柱に飲み込まれる...」米海軍がインド洋で…
  • 7
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 8
    ホルムズ海峡封鎖、石油危機より怖い「肥料ショック」
  • 9
    なぜ脳は、日本的「美」に反応する? 欧米の美とは異…
  • 10
    プーチンに迫る9月総選挙の暗雲
  • 1
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 2
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 5
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズ…
  • 6
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 7
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗…
  • 8
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 9
    核合意寸前、米国がイラン攻撃に踏み切った理由
  • 10
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 4
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 5
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 9
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中