最新記事

メンタルヘルス

銃乱射の被害者を訪問したトランプ、ご機嫌で大顰蹙。この男に心はあるのか?

2018年2月19日(月)17時00分
トム・ポーター

ウィスコンシン州選出のマーク・ポキャン下院議員(民主党)は「17人のアメリカ人が殺されるという、史上最悪レベルの学校銃乱射事件が起きたのに、どうして笑顔で親指を立ててそこに立っていられるのか?」とツイートした。「トランプ大統領よ、全米ライフル協会(NRA)に立ち向かう気はないのか?」

(悲しんでいるようには見えない。どの写真も満面の笑みで力強く親指を上げている。カメラの前で興奮しているようにしか見えない)


ホワイトハウスもトランプも、写真への批判にはコメントしていない。トランプとメラニア夫人は16日に警官や事件の被害者と面会したが、トランプが力を入れたのは犠牲者への追悼よりも救急隊員らへの称賛だった。

涙を流したオバマとは大違い

「すばらしい仕事ぶりだった。本当に感謝している」と、トランプは保安官事務所で警官らに対して述べた。「みんなその話題で持ちきりだ」

トランプはこうも言った。「皆さんの功績が認められるといいと思う。あなた方が称賛にふさわしいことは私が請け合う。並ぶ者のない働きぶりだった」

事件の負傷者の多くが入院している病院を訪問したトランプは、同じように親指を上げるポーズを取って医療スタッフらと写真に収まった。

ちなみにワシントン・ポストによれば、トランプは犠牲者の家族に対して公にはあいさつをしていない。また記者団の問いにも関わらず、銃規制改革には触れなかった。

12年にコネティカット州の小学校で男が銃を乱射し、20人の幼い子供が犠牲になった際、当時のバラク・オバマ大統領はホワイトハウスの記者会見で銃保有に対する規制強化を訴えた。この時、オバマが涙を流していたのは有名な話だ。

(翻訳:村井裕美)


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

グリア米通商代表、スイスや中米諸国などと関税協議

ビジネス

米人員削減10月に急増、22年ぶり高水準 コスト削

ビジネス

テスラ株主、マスク氏への8780億ドル報酬計画承認

ビジネス

米肥満症治療薬値下げの詳細、トランプ氏と製薬大手2
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「これは困るよ...」結婚式当日にフォトグラファーの…
  • 5
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 6
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 7
    NY市長に「社会主義」候補当選、マムダニ・ショック…
  • 8
    「なんだコイツ!」網戸の工事中に「まさかの巨大生…
  • 9
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 10
    約500年続く和菓子屋の虎屋がハーバード大でも注目..…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 7
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 8
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 9
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 10
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中