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米兵遺族を侮辱したトランプ 過去には「戦地で性病にかかる」発言

2017年10月19日(木)19時00分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

退役軍人の支持は厚かった。なのに...

昨年の大統領選では退役軍人から厚い支持を集め、約6割がトランプに投票した。しかしトランプは、これまでにも軍との関係を揺るがしかねない発言を度々繰り返していると、本誌米国版ウェブは、以下のように指摘している。

■ベトナム戦争の徴兵逃れ疑惑

昨年の選挙期間中、トランプは過去にベトナム戦争に参加しなかったことについての言明を避け、曖昧な態度を取っていた。米ニューヨーク・タイムズ紙によると、トランプの健康状態に問題はなかった。トランプが言うには理由は5つあって、教育に関するものが4つ、それと骨折に起因する何らかの理由だったそうだ。

ただ、他社のインタビューでは「宝くじの高額当選並みの幸運だった」と語っている。有能なインタビュアーを前に、思わず本音をこぼしてしまったのだろうか。政治系ニュースサイト「ポリティファクト」によれば、この騒動のせいで著名な弁護士ロン・クビ―に「徴兵逃れ」というあだ名まで付けられた。

■「戦地で寝たら性病にかかる」

1997年に出演したラジオ番組で、戦争について話が及ぶと、戦地では就寝中に性感染症にかかる恐れがあると発言した。

■捕虜経験のあるマケインに...

ベトナム戦争に従軍している最中に北ベトナムの捕虜になり、5年間の収容所生活を送って帰還したジョン・マケイン上院議員(共和党)に対し、トランプが言ったのは「私は捕虜にならなかった人が好きだ」。

マケインいわく、2017年9月時点でトランプから謝罪の言葉はないという後日談を政治情報サイトのポリティコが伝えた。

(マケインが収容されたハノイのホアロー捕虜収容所〔別名ハノイ・ヒルトン〕)


■行方知れずの見舞い金

今年6月にアフガニスタンで殺害された兵士の父親クリス・バルドリッジは、トランプの嘘を暴露した。トランプは、遺族であるバルドリッジに2万5000ドル(約285万円)の小切手を贈ると申し出たのに、結局渡していない。「遺憾である」と書かれた手紙だけが届いたそうだ。ホワイトハウスはこれを否定し、「メディアの偏った扇動」と批判した。

CNNによると、ニジェールで亡くなったジョンソンの妻は、トランプの理解不能な見舞いの言葉を受けながらもこう話している。「今回亡くなった他の3人の遺族にも同じようなことを言ってなければいいけど......」

夫人の心配が杞憂であることを願わずにはいられない。


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