最新記事

ペット

トランプに拒絶された仔犬「パットン」

2017年10月26日(木)18時46分
メリナ・デルキッチ

ファースト・ドッグになる予定だったがトランプに拒否されたパットン Lois Pope

<大統領を国民に近づけるとともに、大統領のストレスを癒やす。トランプも飼えば世界は少し明るくなるかもしれないのに>

犬は人間の最高の相棒と言われるが、ドナルド・トランプ米大統領は例外らしい。

アメリカの歴代大統領はほぼ例外なく、ホワイトハウスで「ファースト・ドッグ」を飼っていた。19世紀末のウィリアム・マッキンリー大統領は犬を飼わなかったが他のペットはいた。

トランプは、今のところホワイトハウスでペットを飼う「予定はない」と、ホワイトハウスの報道官は言う。

実は、トランプもファースト・ドッグを飼うところだった。知人女性の慈善家ルイス・ポープ(83)はホワイトハウスに入るトランプのための犬を探した。そして見つけたのが「優雅なテディベアのような」ゴールデンドゥードル(ゴールデンレトリバーとプードルのミックス犬)で、名前はパットン。彼女はフロリダのトランプの別荘「マールアラーゴ」にパットンを連れて行き、トランプと息子のバロンに引き合わせた。ところが、「犬のための時間はない」と断られたという。

「犬」は他人を侮辱する言葉

「ドナルド・トランプにパーフェクトな犬を見つけるために本当に苦労したの」と、ポープは本誌に語った。犬アレルギーがある人にも飼いやすく、従順で、美しい犬だという。「パットンならどんな大統領にも完璧よ」

パットンは今は、ポープと幸せに暮らしている。

トランプが犬と関わるのは、他人を侮辱するときだけのようだ。「犬のように解雇された」とか「犬のように汗をかいていた」とか(犬は汗をかかない、念のため)。

犬か猫でもいれば、トランプ一家ももう少し身近な存在に感じられたろう。すぐに切れるトランプのストレスも癒してくれたに違いない。ホワイトハウスでペットを飼うのが伝統になっているのも一つにはそうした心理効果のために違いない。

バラク・オバマ前大統領一家の2匹の愛犬「サニー」と「ボー」は人懐っこい性格で人気だった。


ジョージ・W・ブッシュ元米大統領のスコッティッシュテリア「バーニー」は、ホワイトハウスで専用のウェブサイトを持ち、動画にも出演している。

(ブッシュ夫妻ほか、ホワイトハウスのスタッフやシェフも総出演)
今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米シティ、日本で投資銀行部門の人員を最大15%増員

ワールド

米グランドキャニオンの火災拡大、歴史的建造物など7

ワールド

ベトナム、今年のGDP伸び率目標を8.3─8.5%

ビジネス

米SEC、公開企業会計監視委員会のウィリアムズ委員
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 2
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パスタの食べ方」に批判殺到、SNSで動画が大炎上
  • 3
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長だけ追い求め「失われた数百年」到来か?
  • 4
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 5
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 6
    ネグレクトされ再び施設へ戻された14歳のチワワ、最…
  • 7
    「このお菓子、子どもに本当に大丈夫?」──食品添加…
  • 8
    「巨大なヘラジカ」が車と衝突し死亡、側溝に「遺さ…
  • 9
    約3万人のオーディションで抜擢...ドラマ版『ハリー…
  • 10
    真っ赤に染まった夜空...ロシア軍の「ドローン700機…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 4
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 5
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 8
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 9
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 10
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 7
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中