最新記事

トランプ政権

フリン前大統領補佐官、ロシアから脅迫受ける可能性あった

2017年5月9日(火)11時07分

5月8日、今年初めに米司法長官代行を一時務めたサリー・イェーツ氏は、上院司法委員会の小委員会で証言し、1月にホワイトハウスに対し、当時トランプ政権の大統領補佐官(国家安全保障問題担当)だったマイケル・フリン氏(写真)について警告したと述べた。2月撮影(2017年 ロイター/Carlos Barria/File Photo)

今年初めに米司法長官代行を一時務めたサリー・イェーツ氏は8日、上院司法委員会の小委員会で証言し、1月にホワイトハウスに対し、当時トランプ政権の大統領補佐官(国家安全保障問題担当)だったマイケル・フリン氏について警告したと述べた。フリン氏がロシアから脅迫を受ける可能性があったと説明した。

フリン氏は2月に大統領補佐官を辞任した。

イェーツ氏はオバマ前政権で指名され、トランプ政権発足後も司法長官代行を務めたが、難民・移民の入国を制限する大統領令を擁護しない姿勢を巡り、トランプ大統領に解任された。

イェーツ氏は、フリン氏がロシア駐米大使との接触について真実を述べていないと、ホワイトハウス法律顧問のドン・マクガーン氏に1月26日に伝えたと証言した。イェーツ氏は、ロシア政府側もフリン氏が真実を述べていないことを知っていたため、同国がフリン氏を脅迫する可能性を懸念したと述べた。

国家安全保障担当補佐官のポストに、ロシアが影響力を持つ人物を就任させたくないと考えるのは当然だ、と語った。

オバマ前大統領の元側近によると、昨年11月の米大統領選後、オバマ氏は当選したトランプ氏に対し、フリン氏を国家安全保障担当補佐官に起用しないよう警告していたという。

NBCニュースが警告について最初に報じた。

報道について、ホワイトハウスのスパイサー報道官は記者会見で「オバマ大統領がフリン氏のファンでないと明確に示したことは事実だ」と述べた。

また、ジェームズ・クラッパー前国家情報長官も小委員会で証言した。トランプ氏のアドバイザーとロシア諜報員とのやり取りに関して英情報当局が2015年末に知り、米情報当局に伝えたとする英ガーディアン紙の報道は「正しい」とし、センシティブな内容だと述べた。

[ワシントン 8日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2017トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

JR西、発行済み株式の4.1%・500億円を上限に

ビジネス

商船三井、通期純利益は減益予想 業績次第で配当上げ

ビジネス

米MS、インドネシアのクラウド・AIに17億ドル投

ビジネス

HSBCのクインCEO退任へ、突然の発表 後任選び
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 4

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 5

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 6

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 7

    「瞬時に痛みが走った...」ヨガ中に猛毒ヘビに襲われ…

  • 8

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 9

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 10

    ナワリヌイ暗殺は「プーチンの命令ではなかった」米…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 4

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 5

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 8

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 9

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 10

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 8

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    「誰かが嘘をついている」――米メディアは大谷翔平の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中