最新記事

トランプ大統領

トランプの父親失格を暴く元妻の回想録

2017年4月7日(金)10時50分
ルース・グラハム

イベントで顔をそろえた(左から)ドナルドJr.、イバナ、イバンカ、エリック Paul Zimmerman-Wireimage/GETTY IMAGES

<トランプ大統領の3人の子供を育て上げた、最初の妻イバナが暴露本を執筆中>

今や米国大統領となったドナルド・トランプを、四半世紀前に袖にした元妻イバナが、回想録を執筆しているという。題して『トランプの子育て』。報道によれば「母親業と強さ、そして立ち直る力」の大切さを説いた子育て奮戦記になるらしい。発売は9月12日の予定だ。

彼女が産んだのは娘1人(イバンカ)と息子2人(ドナルドJr.とエリック)。みんな立派に成人している。出版元のギャラリー・ブックスによれば、この本に「政治色はない」そうだが、自分は立派な父親だというトランプの主張を打ち砕く力は秘めている。

「トランプが大統領になると、この子たちもメディアの注目を集めるようになった......しかし3人を育て上げたのは母イバナであり、忠誠心と正直さ、高潔さと意欲の大切さを教え込んだのも彼女なのだ」と、出版社の報道資料にはある。

もちろんイバナは、以前からそう主張してきた。夫は子供に無関心で、だから自分が女手一つで育ててきたと。ニューヨーク・デイリー・ニューズ紙によれば、彼女は昨年秋のイベントでも「ビジネスの話ができる年になるまで、ドナルドは子供に全く関心を示さなかった」と語っている。

ファッション誌「デイリー・フロント・ロウ」でも昨年2月、イバナは「学校のことも何も、全て私が決めた。あの子たちが大学を出るのを見届けて、『さあこれで完成、後はあなたの仕事よ』と言ってドナルドに渡した」と語っている(2番目の妻で娘ティファニーを産んだマーラ・メイプルズも別なところで、「育児に時間を割いたのは私だけ」と述べている)。

【参考記事】イバンカ政権入りでホワイトハウスがトランプ家に乗っ取られる

コケにするのはお手の物

父親失格を元妻に暴露されても大統領は涼しい顔だ。なにしろ「子供5人のおむつを替えたことが一度もない」のを誇るタイプの男だ。3人目の妻メラニアと結婚したときも「子育てはしない。私は金を出し、子供の世話は妻がする。私が子供を公園に連れていくなんて、あり得ない」とラジオで断言した。

メイプルズの批判も鼻で笑った。「マーラにはよく『たまにはティファニーを連れて出掛けてよ』と文句を言われた。冗談じゃない。私がベビーカーを押して五番街を歩けるか」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米「夏のブラックフライデー」、オンライン売上高が3

ワールド

オーストラリア、いかなる紛争にも事前に軍派遣の約束

ワールド

イラン外相、IAEAとの協力に前向き 査察には慎重

ワールド

金総書記がロシア外相と会談、ウクライナ紛争巡り全面
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 3
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打って出たときの顛末
  • 4
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 5
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    主人公の女性サムライをKōki,が熱演!ハリウッド映画…
  • 8
    【クイズ】未踏峰(誰も登ったことがない山)の中で…
  • 9
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 10
    『イカゲーム』の次はコレ...「デスゲーム」好き必見…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...APB「乗っ取り」騒動、日本に欠けていたものは?
  • 4
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 5
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 6
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 7
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 8
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 9
    トランプ関税と財政の無茶ぶりに投資家もうんざり、…
  • 10
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中