最新記事

米中関係

トランプがフロリダで会う習近平は安倍と違ってゴルフ嫌い

2017年4月3日(月)18時35分
エレノア・ロス

ゴルフはトランプを語る上で欠かせないスポーツ David Moir-REUTERS

<安倍とはゴルフ三昧でご満悦だったトランプだが、習近平はゴルフを腐敗の源として禁じた指導者。さあどうする?>

日本の安倍晋三首相は今年2月、ドナルド・トランプ大統領をフロリダ州パームビーチの豪邸「マール・ア・ラーゴ」に訪ね、2日間ゴルフを楽しみながらの「ゴルフ会談」で交流を深めた。だが4月6日にマール・ア・ラーゴを訪ねる予定の習近平・中国国家主席だけはゴルフに誘わないほうがいい。習は有名なゴルフ嫌いなのだ。

【参考記事】日米首脳会談、異例の厚遇は「公私混同」なのか?
【参考記事】トランプはゴルフしすぎ、すでに税金11億円以上浪費

習の反腐敗ゴルフ戦争

習近平は2012年に中国共産党総書記に就任して以来、ゴルフは政治腐敗の温床になるとしてゴルフを厳しく取り締まってきた。「ゴルフ戦争」の始まりだ。

中国共産党の創立メンバーである毛沢東が「金持ちのためのスポーツ」として人民に禁止して以来、中国にとってゴルフは論争の種だ。ゴルフ禁止は1980年代半ばに解除されたが、その後も断続的に規制は続いた。一方で規制を無視した開発や利用が続き、とくに地方ではゴルフに興じる共産党の役人も多く、貧しい地元住民の反感を買った。

そこで習は2015年、「新倫理規定」で党員8800万人にゴルフを禁止した。2016年には解除されたが、共産党幹部が若い党員からのゴルフ会員権の贈与を受けることは今も禁止されている。

コンペの費用も政府持ち?

香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストによれば、2015年、習近平による腐敗防止の取り組みの一環で商務省職員のワン・シェンヤンが調査を受けた際に「問題の一つはゴルフ会合に政府のお金が使われていること」とコメントしている。

【参考記事】ゴルフ場に墓石を使うトランプは中国と似ている

マール・ア・ラーゴはこれまで、トランプが身がまえなくて済む指導者を招いて歓待する場所だった。安倍が滞在したときは、両首脳とも「食べたり、リラックスしたり」した、とホワイトハウスは言う。3月17日にホワイトハウスでトランプと会談したドイツのメルケル首相との間に火花が散っていたのとは対照的だ。

ゴルフはトランプのアイデンティティーにも関わるスポーツだが、習近平は理解を示すだろうか。もしトランプが外交儀礼を優先するのであれば、習近平が好むと言われる武道やサッカーをするのがいいかもしれない。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:イラン戦争でインフレ再燃、トランプ政権に

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、中東停戦維持期待で安全資産

ワールド

イラン交渉団がパキスタン到着、レバノン停戦要求 米

ビジネス

米国株式市場=まちまち、中東交渉控え様子見 ハイテ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの大誤算
特集:トランプの大誤算
2026年4月14日号(4/ 7発売)

国民向け演説は「フェイク」の繰り返し。泥沼化するイラン攻撃の出口は見えない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    停戦合意後もレバノン猛攻を続けるイスラエル、「国防軍は崩壊寸前」
  • 4
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 5
    目のやり場に困る...元アイスホッケー女性選手の「密…
  • 6
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 7
    「仕事ができる人」になる、ただ1つの条件...「頑張…
  • 8
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 9
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 10
    中国がイラン戦争一時停戦の裏で大笑い...一時停戦に…
  • 1
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 2
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文章」...歴史を塗り替えかねない、その内容とは?
  • 3
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収される...潜水艦の重要ルートで一体何をしていた?
  • 4
    韓国、生理用品無償支給を7月から開始 靴の中敷きで…
  • 5
    「南東部と東部の前線で480平方キロ奪還」とウクライ…
  • 6
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始め…
  • 7
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 8
    「地獄を見る」のは米国か──イラン地上侵攻なら革命…
  • 9
    撃墜された米国機から財布やID回収か、イラン側が拡…
  • 10
    ポケモンで遊ぶと脳に「専用の領域」ができる? ポ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    米特殊部隊、米空軍兵士救出「大成功」に残る多くの疑問
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    古代のパピルスから新たに見つかった「2500年前の文…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    バリ島沖の要衝で「中国製水中ドローン」が回収され…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中