最新記事

アフリカ

コンゴで警察官42人殺害、国連専門家も遺体で発見

2017年3月30日(木)17時31分
トム・オコナー

武力対立が激化するコンゴ Robert Carrubba-REUTERS

<在任期間を過ぎても大統領の座に居座り続けるカビラと反対勢力の対立は、国連専門家も巻き込む最悪の事態に>

コンゴ(旧ザイール)中部の中央カサイ州で24日、警察官と地方武装勢力が衝突し、警察官42人が斬首された。与野党勢力の衝突が続く現地でも、最悪のケースと見られる。

当局によると、殺された警察官たちは同州の中心都市ツィカパからカサイ州カナンガへ移動していた。今は亡き部族長カムウィナ・ンサプ(Kamwina Nsapu)に忠誠を誓う民兵組織が襲撃したとき、命が助かったのは、地元の言語であるツィルバ語を話した6人だけだった。同日、フランソワ・カランバ同州知事の話としてAP通信が伝えた。

コンゴでは、ジョゼフ・カビラ(Joseph Kabila)大統領が任期切れを無視して権力の座に居座った昨年末以来、与野党の紛争が激化している。

【参考記事】コンゴを引き裂く2つの殺戮部隊

ンサプ(別名Jean-Pierre Pandi)は昨年6月に、自らを公式に国家元首として認知させる運動を開始。これに呼応する蜂起が相次ぎ、政府はこの地域から撤退を余儀なくされた。2カ月後、ンサプが治安部隊に殺害されると、その支持者が警察や対立する組織と衝突。BBCニュースによれば、両組織とも民間人を残虐したと相手を非難している。

国際機関は、今月初めに国連人権理事会のチームが発見した集団墓地から推測し、コンゴ治安部隊によって民間人が約99人殺害されたと報告した。また、ンサプの民兵組織が、近隣に位置する南東部ロマミ州で子どもを含む、少なくとも30人を処刑したことを非難した。さらに今月21日、国連の専門家組織のメンバーのアメリカ人とスウェーデン人が現地人通訳とともに拉致され、27日に全員が遺体で見つかった。スウェーデン人のメンバーは首が切断されていたという。

【参考記事】コンゴのデモ弾圧は、数百万人が死んだ内戦再燃の前触れだ

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

インド26年度予算案、財政健全化の鈍化示す フィッ

ビジネス

ウォーシュ氏のFRB資産圧縮論、利下げ志向と両立せ

ワールド

米特使、イスラエルでネタニヤフ首相と会談へ=イスラ

ワールド

シンガポール、宇宙機関を設立へ 世界的な投資急増に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から脱却する道筋
  • 2
    関節が弱ると人生も鈍る...健康長寿は「自重筋トレ」から生まれる
  • 3
    世界初、太陽光だけで走る完全自己充電バイク...イタリア建築家が生んだ次世代モビリティ「ソラリス」
  • 4
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 5
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 6
    中国政府に転んだ「反逆のアーティスト」艾未未の正体
  • 7
    中国がちらつかせる「琉球カード」の真意
  • 8
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 9
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 10
    エプスタイン文書追加公開...ラトニック商務長官、ケ…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 4
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「…
  • 5
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 6
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 7
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 8
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 9
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 10
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 10
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中