最新記事

アメリカ政治

ワシントンが要塞化、トランプ就任式への抗議デモに備え

2017年1月20日(金)13時55分

 1月19日、ドナルド・トランプ氏の米大統領就任式を翌日に控え、首都ワシントンは事実上「要塞化」しており、警察はトランプ支持者と反対派の間で騒動が起きそうな場合に備え準備を進めている。連邦議会議事堂で撮影(2017年 ロイター/Brian Snyder)

ドナルド・トランプ氏の米大統領就任式を翌日に控えた19日、首都ワシントンは事実上「要塞化」しており、警察はトランプ支持者と反対派の間で騒動が起きそうな場合に備え準備を進めている。

20日の就任式には、トランプ支持者、反対派を問わず、約90万人の観衆が集まると予想されている。米連邦議会議事堂前での宣誓式やホワイトハウスまでのパレードなど、さまざまなイベントが予定されている。

今年の抗議デモや集会の数は、近年の就任式におけるその数をはるかに上回る見通し。反トランプ集会を行うとしている約30団体がワシントンで許可を得ている。また、ボストンやロサンゼルス、海外ではロンドンやシドニーなどの都市でも同様のデモが計画されているという。

就任式前夜のニューヨーク市では、トランプ氏の自宅があるトランプタワーにほど近い、トランプ・インターナショナル・ホテル・アンド・タワーで、数百人が抗議活動を行った。

同市のデブラシオ市長(民主党)と人気コメディー番組でトランプ氏の物まねをしている俳優のアレック・ボールドウィン氏が、トランプ氏の政策を非難する集会でスピーチすることに。

「ドナルド・トランプはワシントンを支配するかもしれないが、米国民としてのわれわれの運命を握っているのはわれわれ自身だ」とデブラシオ市長は語った。「われわれは未来を恐れてなどいない。国民が声を上げれば、未来は明るいと考えている」

ワシントンでは、パレードの通り道であるペンシルベニア通りの大半が警察車両で占められ、フェンスやバリケード設置などの準備が進められている。

米国土安全保障省のジョンソン長官は、警察は昨年の米大統領選党大会で用いられたのと同じような戦術で、群衆を引き離すと説明。「トランプ氏の支持者もいれば、そうではない者もいるため、問題が起きないとは限らない」と、長官はMSNBCに語った。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

グーグル、ドイツで過去最大の投資発表へ

ワールド

マクロスコープ:高市「会議」にリフレ派続々、財務省

ビジネス

ドイツ鉱工業生産、9月は前月比+1.3% 予想を大

ビジネス

日産、通期純損益予想を再び見送り 4━9月期は22
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイロットが撮影した「幻想的な光景」がSNSで話題に
  • 4
    NY市長に「社会主義」候補当選、マムダニ・ショック…
  • 5
    「なんだコイツ!」網戸の工事中に「まさかの巨大生…
  • 6
    カナダ、インドからの留学申請74%を却下...大幅上昇…
  • 7
    もはや大卒に何の意味が? 借金して大学を出ても「商…
  • 8
    約500年続く和菓子屋の虎屋がハーバード大でも注目..…
  • 9
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 9
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中