最新記事

アメリカ政治

8日のアメリカ議会選挙、民主党の過半数奪還なるか 上院は接戦模様

2016年11月8日(火)12時44分

11月7日、今後2年の米国の政策決定を方向づける米連邦議会議員選挙が8日、大統領選と合わせて行われる。共和党が上下両院で握る過半数議席を民主党が取り戻せるかが注目される。写真はワシントンで昨年5月撮影(2016年 ロイター/Yuri Gripas)

 今後2年の米国の政策決定を方向づける米連邦議会議員選挙が8日、大統領選と合わせて行われる。共和党が上下両院で握る過半数議席を民主党が取り戻せるかが注目される。

 今回の選挙で両院の過半数議席が民主党に移る場合、2017年に就任する新大統領に署名のため送付される法案はより穏健な内容となる可能性が高い。

 民主党が上院の過半数議席を確保するためにはあと5議席が必要になる。定数100の上院では現在、54議席を共和党、44議席を民主党、残りの2議席を民主党系の無所属議員が占めている。

 政治アナリストは最近まで、民主党が今回の選挙で4─7議席積み増すと予想していた。しかし、10月下旬に米連邦捜査局(FBI)が民主党の大統領候補ヒラリー・クリントン氏が国務長官時代に私用メールを使っていた問題に絡み再捜査を行うと表明したことで、選挙が共和党有利に傾くとの懸念が民主党に広がった。

 FBIはその後、メール問題でクリントン氏の訴追を求めないとした当初の判断を維持すると明らかにした。

 定数435の下院では、民主党が2011年に失った過半数議席を取り戻すためには30議席の積み増しが必要になる。ただ、一部のアナリストは、民主党の積み増しが5─20議席にとどまると予想している。

 下院で多数派の共和党議員は2013年に上院で可決された移民制度改革法案の審議を阻止しているほか、環境規制や金融規制の緩和を図る一方で国内プログラムの予算縮小を提唱している。

 大統領選の結果は議会選の結果に大きく影響するとみられる。ここ数十年を見ると、大統領選で勝利した政党が議会選でも優勢となっている。

 今回の選挙戦では、上院議員選が特に注目されている。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル軍がガザで発砲、少なくとも6人死亡

ビジネス

日銀、ETFの売却開始へ信託銀を公募 11月に入札

ワールド

ロシア、元石油王らを刑事捜査 「テロ組織」創設容疑

ビジネス

独ZEW景気期待指数、10月は上昇 市場予想下回る
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 2
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由とは?
  • 3
    メーガン妃の動画が「無神経」すぎる...ダイアナ妃をめぐる大論争に発展
  • 4
    車道を一人「さまよう男児」、発見した運転手の「勇…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    筋肉が目覚める「6つの動作」とは?...スピードを制…
  • 7
    連立離脱の公明党が高市自民党に感じた「かつてない…
  • 8
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 9
    あなたの言葉遣い、「AI語」になっていませんか?...…
  • 10
    1歳の息子の様子が「何かおかしい...」 母親が動画を…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 4
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 5
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 6
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 7
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 8
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 9
    ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ…
  • 10
    トイレ練習中の2歳の娘が「被疑者」に...検察官の女…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中