最新記事

キャリア

職場のあらゆる不幸の中心にあるのは「難しい人間関係」

2016年10月21日(金)15時57分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

難しい話し合いの前には予行演習をする

 職場でいきなり難しい話し合いの場に立たされてしまったときは、なんとかしてしばらくその場を離れ、自分が何を言いたいのかを考えよう。「即答」してしまいたくなる衝動に駆られても、それは避けること。

 話し合いの予行演習は、どういう言葉を使うかまで綿密に考えてしっかりと行おう。「ジルの仕事ぶりについて本人に話そう」とか「マイクに解雇を予告しなければ」というように曖昧に考えるだけではいけない。何と言って話し合いを設定するか、どういう言葉で話を切り出すかということまで含め、実際に使う言葉に焦点を当てて考える必要がある。何も考えずに始めると、自己防衛的な反応を引き起こすだけだ。「君の仕事へのかかわり方には、少し問題を感じているんだ」などと切り出せば、対立モードになってしまう。だが「どうだい、新年を迎えた気分は?」といったところから始めれば、慎重に手応えを確かめながら話を進めていける。曖昧で真実を確かめようがない言い方(「偶然、耳にしたんだが」のような言い方)は避けよう。

何を必要としているかを相談する

 困難な課題を与えられて、それをやり遂げなければならなくなったときは、そのためには自分には何が必要かを時間をかけてまわりの人に伝えよう。非現実的な手段を求めろとか、困り果てた姿を見せろと言っているのではない。与えられた目的をどのように達成するかを考えろということだ。仕事をやり遂げるために必要なツールは何かを考えなければ、自らを失敗に追い込んでしまう。

 複雑な仕事で、やり終えるまでに数時間以上かかりそうであれば、きちんと見通しを立てるべきだろう。仕事に必要な時間を交渉し、ほかの仕事のうち当面どれを遅らせることができるかについて考え、それを周囲の人と申し合わせておくのも、仕事を引き受ける時点でできることの一つである。

 次に、仕事をやり遂げるには何が必要かを考えよう。これは、機器や人材などの直接的な手段が必要なこともあるだろうが、多くの場合、求められるスキルや知識をどのように獲得または開発するのかが重要になる。


『何があっても打たれ強い自分をつくる
 逆境力の秘密50』
 ジョン・リーズ 著
 関根光宏 訳
 CCCメディアハウス

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ米大統領、日韓などアジア歴訪 中国と「ディ

ビジネス

ムーディーズ、フランスの見通し「ネガティブ」に修正

ワールド

米国、コロンビア大統領に制裁 麻薬対策せずと非難

ワールド

再送-タイのシリキット王太后が93歳で死去、王室に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
特集:脳寿命を延ばす20の習慣
2025年10月28日号(10/21発売)

高齢者医療専門家の和田秀樹医師が説く――脳の健康を保ち、認知症を予防する日々の行動と心がけ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...装いの「ある点」めぐってネット騒然
  • 2
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 3
    「宇宙人の乗り物」が太陽系内に...? Xデーは10月29日、ハーバード大教授「休暇はXデーの前に」
  • 4
    シンガポール、南シナ海の防衛強化へ自国建造の多任…
  • 5
    為替は先が読みにくい?「ドル以外」に目を向けると…
  • 6
    「信じられない...」レストランで泣いている女性の元…
  • 7
    ハーバードで白熱する楽天の社内公用語英語化をめぐ…
  • 8
    「ママ、ママ...」泣き叫ぶ子供たち、ウクライナの幼…
  • 9
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 10
    【ムカつく、落ち込む】感情に振り回されず、気楽に…
  • 1
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 2
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 3
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
  • 4
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 5
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 6
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 9
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した…
  • 10
    本当は「不健康な朝食」だった...専門家が警告する「…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中