最新記事

ロボット

警備ロボは人を守ってくれる? 突き飛ばし事故から懸念される安全性

2016年9月30日(金)06時00分
ケイト・ローレンス ReadWrite[日本版]編集部

悪者っぽい?  Knightscope社が発表した警備ロボット。「子どもを襲った」と言われれば納得する顔つき (c) ReadWrite[日本版]編集部

 シリコンバレーのKnightscope社が、職場や公共スペースの警備用ロボットを発表した。これらのロボットは、『K3, K5 Autonomous Data Machines』と呼ばれている。見た目はイギリスのSFドラマ「Doctor Who」に出てくるDalek、あるいは動き回るゴミ箱のようだが、セキュリティロボットといえばPepperよりもロボコップやアトラスなどが思い出されることを考えればさほど驚くことでもないだろう。

 Knightscope社設立のきっかけは、サンデー・フックおよびボストンマラソンで起こった悲惨な事故である。設立者は「ハードとソフトの組み合わせで世の中の犯罪を半減できる」と考えており、その論拠を次のように説明している。

「退屈な状況下で人が集中力を維持できるのは、せいぜい5 ─10分といったところだ。また、彼らガードマンの退職率は400%にもなり、セキュリティ業界がイノベーティブなソリューションを求めるのは当然と言えるだろう」

「Knightscope社の目標は、シリコンバレーの知恵を結集したロボットを使うことで、退屈で時には危険な巡回業務から人々を解放し、より細かい現場の作業や戦略的な活動に従事できるようにすることである。すでに企業の構内やデータセンター、ショッピングモールや大型小売店などで、このロボットは活躍している。従業員の安全や企業のスパイ活動、許可を取らずに作られるアクセスポイント、資産の保護などその用途はさまざまだ」

 また、次のようにも言っている。

「この技術によってすべてが変わるだろう。世界が不安定になっていくなか、セキュリティロボットの需要は今後一層高まっていくだろう」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

岸田首相、「グローバルサウスと連携」 外遊の成果強

ビジネス

アングル:閑古鳥鳴く香港の商店、観光客減と本土への

ビジネス

アングル:中国減速、高級大手は内製化 岐路に立つイ

ワールド

米、原発燃料で「脱ロシア依存」 国内生産体制整備へ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 2

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS攻撃「直撃の瞬間」映像をウクライナ側が公開

  • 3

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を受け、炎上・爆発するロシア軍T-90M戦車...映像を公開

  • 4

    こ、この顔は...コートニー・カーダシアンの息子、元…

  • 5

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 6

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 7

    ロシア軍「Mi8ヘリコプター」にウクライナ軍HIMARSが…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    サプリ常用は要注意、健康的な睡眠を助ける「就寝前…

  • 10

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 4

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 5

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 6

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 7

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 10

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中