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リリース間近、期待のグーグル「デイドリーム」

2016年8月24日(水)15時32分
アレクサンドラ・スアレス

Google Developers/YOUTUBE

<数週間以内にリリースされると見られる「Google Daydream」は、アンドロイドOSに組み込まれるバーチャル・リアリティー(VR=仮想現実)のプラットフォーム。端末メーカーだけでなく多くの企業がパートナーに名を連ねており、可能性は計り知れない> (写真は、開発者向けイベント「Google I/O 2016」で発表されたDaydreamのデモ画面)

 まもなく、グーグルの新しいバーチャル・リアリティー(VR=仮想現実)・プラットフォームがリリースされる。おそらくは数週間以内だろう。

 グーグルは先日、今秋にもVRプラットフォーム「グーグル・デイドリーム(Google Daydream)」を市場に投入すると発表した。カナダのフィナンシャル・ポスト紙によれば、同社はこれまでVRの映像やサービスの開発に何十万ドルも注ぎ込んでいる。グーグル・デイドリームのローンチに合わせて、デイドリームだけの独占コンテンツを準備する計画だ。

【参考記事】グーグル、VRを身近にする3Dオーディオ技術を公開

 では、グーグル・デイドリームとは一体どんなものなのだろうか?

 デイドリームは、同社のモバイル端末用OS「アンドロイド」に組み込まれるVRプラットフォームだ。オンラインメディアのザ・バージは、すでに大半のアンドロイド機器メーカーがデイドリームに対応したスマートフォンを開発中だと報じている。

 ユーザーは、ヘッドセットを装着し、対応したスマートフォンに接続するモーションコントローラーを手に持って操作する。

不動産や小売にも応用可

 ブルームバーグによれば、VRビデオゲームは必須として、他にも360度撮影のビデオ映像やショートフィルムに投資がされてきたという。ブルームバーグ記者のルーカス・ショーは、デイドリームには、不動産や小売の分野にもVRを応用できる可能性があることを明らかにしている。

【参考記事】ここまでやる、グーグルのスター・ウォーズ祭り

 肝心のVR体験が「期待外れ」にならないよう、グーグルは多くの企業やブランドとタッグを組んでいる。ブルームバーグが確認したところでは、動画配信サービスのHuluやYouTube、ネットフリックス、米大手ケーブルテレビ局のHBOなど。5月の開発者会議でも、ウォールストリート・ジャーナルやニューヨーク・タイムズ、CNNといったメディア企業との提携が発表された。オンラインメディアのテッククランチによれば、アメリカの有名ユーチューバーであるジャスティン・イーゼリックや双子のドーランもVR体験を提供するという。

 テッククランチはまた、デイドリームのリリースは、アンドロイド携帯の新機種発売と同時期になるだろうと予測している。ヘッドセットやモーションコントローラーの発売もすぐに続くはずだ。

(International Business Times)

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